漫画界では今、不倫夫婦をテーマに「サレ妻」「サレ夫」を描いた作品が次々とリリースされている。漫画なので誇張して描かれていることも多いが、不倫やモラハラなどの家庭内トラブルは現実的な問題ゆえに読者の共感を呼ぶのかもしれない。
男女問わず裏切られた側は、精神的に追い詰められてどこまでも苦しむ。現実では離婚となるケースが多そうだが、漫画の中では相手への「復讐」に走ることもあり、そんな“胸スカ”な展開の漫画が近年数多くドラマ化され人気を集めている。
たとえば、最低夫にあの手この手で復讐する妻たちを描いた『極限夫婦』。漫画が話題となったことで、２０２４年についに実写化ドラマ化を果たした。今回は、そんな「最低夫へのスカッと復讐劇」をテーマにした実写ドラマをいくつか紹介していく。
■３組の夫婦によるスカッと復讐劇を実写化『極限夫婦』
きづきあきらさん・サトウナンキさん夫婦が手がける『極限夫婦』は、最低夫に苦しめられる妻が反撃の狼煙をあげる『月刊アクション』で連載中の漫画で、２０２４年１月１８日からはカンテレで実写ドラマの放送が始まった。
ドラマは様々な夫婦のエピソードをオムニバス形式でまとめており、３組の夫婦×３話で構成されている。実写化されたのは、原作の１〜３話に登場した夫婦の物語だ。
第一章は、会社のエリート上司と結婚した船越桃子夫婦。神経質な夫・高弘を演じるのは竹財輝之助さん、温厚で真面目な妻・桃子を演じるのは松村沙友理さんである。
この夫は典型的なモラハラ思考で、妻を常に見下すうえにとんでもない裏切り行為をしていた。ネチネチとトゲのある言葉で責める様は気分が悪くなってしまうが、妻のターンでスッキリすること請け合いだ。
第二章は妊活中のキャリアウーマン・玉川杏子が主人公。このエピソードのテーマは不倫と妊娠で、演じているのは岡本玲さんと桐山漣さんである。
子どもができないことに負い目を感じている時に、とどめを刺すように夫の不倫＆相手の妊娠が発覚。ドラマではあるが、実際に起こったらとんでもない生き地獄だ。夫と相手の非常識な行動にプッツンと切れた杏子の復讐劇は見ものである。
第三章はモラハラ一家に追い詰められる北斗亜紀の物語で、北乃きいさんと平岡裕太さんが夫婦役を務める。
この夫と家族は、自分は働いていないのに一切の家事育児をせずに妻に仕事を強要し、家政婦のように扱うモラハラタイプで、浮気もしているというゲスっぷり。夫と夫の家族にまとめて復讐するのだが、どの程度スッキリできるかドラマの演出も楽しみなところだ。
■モラハラ夫に天誅！エグイほどの復讐が話題となった『夫を社会的に抹殺する５つの方法』
原作・三田たたみさん、作画・アップクロスによる漫画『夫を社会的に抹殺する５つの方法』も、モラハラ夫への復讐模様が人気を博した作品だ。２０２３年１月にはテレビ東京系で、馬場ふみかさんが主演を務める実写ドラマのシーズン１が放送された。
シーズン１では、エリート会社員・奥田大輔から執拗なＤＶ・モラハラを受ける妻の茜が主人公。仮面の男から茜のもとに「夫を社会的に抹殺する５つの方法を教えます」という手紙が届き、半信半疑ながらそれを実行し夫をえげつない方法で、文字通り“社会的に”抹殺していく。
野村周平さんのモラハラ夫役も非常にハマっていて、『ＴＶｅｒ』などの配信サービスでテレビ東京の番組エピソード別再生数ランキングに６本がランクインするほどのヒットを記録した。ただの復讐劇ではなく仮面の男の正体などミステリー要素もあるので、様々な視点で楽しめるだろう。
２０２４年１月からは、主人公を変えてシーズン２がスタート。今回は復讐に燃える主婦・日野美咲を高梨臨さんが、夫・透を栁俊太郎さんが演じている。同エピソードは、重度のアレルギーを持つ息子に対する夫の無責任な行動が原因で起こった悲劇的な出来事、夫の裏切り行為の発覚から発展していく壮絶な復讐ドラマだ。
前シーズンの野村さん同様、今回も栁さんのクズ夫役が際立っていてひきこまれる。視聴者からの怒りの声も回を重ねるごとに大きくなっていきそうだ。
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