■徹底的な無慈悲さはまさに『メガテン』的!? 『デジタル・デビル物語 女神転生』

　１９８７年にナムコ（現：バンダイナムコエンターテインメント）から発売された『デジタル・デビル物語 女神転生』は、西谷史氏の小説『デジタル・デビル・ストーリー』 シリーズの第１作『女神転生』を原作としたＲＰＧ作品である。

『ウィザードリィ』を彷彿とさせる主観視点の３Ｄダンジョンを探索しながら、世界各地の伝承にも登場する“悪魔”と戦い、ときに彼らを“仲魔”にしながら迷宮のなかを進んでいく。

　ファミコン用ゲームのなかでも屈指の高難易度を誇る一作として有名なタイトルだが、そんな本作にもさらに難易度が跳ねあがった“裏面”が用意されていることをご存じだろうか。

　それこそ、ゲームクリア後に挑戦することができる通称“裏メガテン”と呼ばれるモード。いわゆる難易度の上がった２周目にあたるモードなのだが、ただでさえ本編がハードなだけに“裏メガテン”ではより一層、注意深いプレイを要求される。

　まず、敵である“悪魔”たちのＨＰが２倍になっていることで、通常戦闘ですら突破することは困難。さらにイベントの発生場所や宝箱の位置なども再設定されていることから、安易に１周目同様の方法で迷宮をクリアすることができなくなっているのだ。

　また、“回復の泉”や“辺境の店”といった施設も配置変更がされているため、序盤に関してはほぼ丸裸のまま、立ちはだかる強敵たちと戦っていく必要がある。

　このため、ときには“逃げる”という選択肢も有効。持てる手段をすべて使いこなさなければ、この“裏メガテン”を踏破することはできないだろう。本編を踏破したプレイヤーたちに無慈悲な難易度を突きつけてくる、なんとも挑戦的な“裏面”である。

 

　アイテムや施設の位置が異なったり、敵がより強力になったりと、ゲームの“裏面”たちはいままでとは一風変わった難易度でプレイヤーたちをおおいに苦しめてくれる。より上級者を目指し、絶望が待ち構える“裏面”の数々に飛び込んでみるのも一興かもしれない。

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