『スーパーマリオブラザーズ』や『ドルアーガの塔』、『女神転生』も…あまりにも難しすぎたファミコンの「裏面」の画像
ファミコン版『ドルアーガの塔』(編集部撮影)

 ファミコン作品には特定の条件や手順を踏まないと辿りつくことができない、いわゆる“裏面”と呼ばれるステージが数多く存在していた。いままで余裕だったプレイヤーたちに絶望を突きつけた、凶悪な“裏面”の数々について見ていこう。

■その苛烈さはまさに“クッパ軍団”の本領発揮…『スーパーマリオブラザーズ』

 数多の名作タイトルが世に放たれるなかで、やはり不動の人気を誇る一作といえば1985年に任天堂から発売された『スーパーマリオブラザーズ』だろう。

 発売されて30年以上経つ現在でもなお新作タイトルが続々に登場し、2023年には3DCGでの映画『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』が公開され、爆発的なヒットを叩き出した。

 シンプルな操作性と痛快なアクションが癖になる名作だが、そんな本作にも普段とは一味違う凶悪な難易度の“裏面”が存在している。

 “裏面”を遊ぶ方法は至ってシンプルで、最終ステージである“8-4”まで辿り着き、ピーチ姫を救出することで一度、ゲームをクリアするというもの。そして、あらためてタイトル画面からゲームを開始すると、いままでの慣れ親しんだステージの姿が一変し、これまでとは一風変わった高難易度のギミックがプレイヤーを待ち構えている。

 まず、最大の変化といえば、『マリオ』シリーズでは雑魚キャラとして有名なクリボーが、後半ステージで登場するメットに変更されている点だろう。

 メットは雑魚敵のノコノコ同様、一度踏みつけて甲羅状態にし、蹴飛ばすなりして倒すことができるのだが、ノコノコと違い「ファイアボールが通用しない」という厄介な特徴を持っている。

 これだけでもプレイヤーにとっては十分な脅威なのだが、ほかにもワールド1から回転するファイアバーが増えていたりと、ゲーム開始早々から凶悪な仕様のオンパレードなのである。

 ワールド1だからまずはのんびりと……とはいかず、一皮も二皮もむけた“クッパ軍団”の本気を味わうことができる裏面だ。

■真のエンディングまでまだまだ諦めるな! 『ドルアーガの塔』

 1985年にナムコ(現:バンダイナムコエンターテインメント)から発売された『ドルアーガの塔』は、アイテムを集めながら巨大な塔を攻略していくアクション作品だ。

 シンプルな操作性に加え、アイテムによってキャラクターを強化・成長させる“RPG”の要素もミックスされており、洗練されたゲームデザインやBGM、絶妙のゲームバランスから凄まじい人気を博した一作である。

 当時はインターネットもまだ発達していない時代だっただけに、プレイヤーが攻略情報を得ることも困難で、全60階の塔を踏破するのはなかなか困難であった。

 だが、ただでさえ骨太な本作にも、さらに高難易度に構築しなおされた“裏面”が存在している。それこそ、ゲームクリア後に挑戦することができる、通称・“裏ドルアーガ”と呼ばれるステージたちだ。

 ステージ構造自体は大きく変化しないが、本作をクリアするうえでの肝ともいえる“宝箱の出現方法”がより高難易度なものに差し替えられている。

 “タイムが赤色(制限時間ギリギリ)になってから”、のようにプレイヤーを焦らせるようなものだったり、“敵からの呪文を受ける”といった条件や、“剣を出して歩きながら”のような行動の制約が加わったりと、今まで以上にシビアなプレイスタイルが求められるのだ。

 しかもなんと本作、この“裏ドルアーガ”を踏破することで、初めて真のエンディングが見られるというのだから、60階を踏破し終えたプレイヤーたちも愕然としてしまったに違いない。

 数々の難問を乗り越えた上級者たちを待ち構える、なんとも歯応えのある“裏面”である。

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