■『るろうに剣心』の涼風真世さん
ジャンプアニメで声優を担当した俳優として異例だったのは、元宝塚歌劇団月組トップスター・涼風真世さんが務めた『るろうに剣心-明治剣客浪漫譚-』の緋村剣心役だろう。
元宝塚の涼風さんがジャンプ主人公を演じることは意外だったが、女性に間違われることもある美しい緋村剣心役として見事なハマり役で、違和感はまったく感じさせない演技だった。
『るろうに剣心』は、異業種の声優起用に積極的な作品でもあり、他には歌手である西川貴教さんが真田三人衆の1人である大蛇の煉役として出演していたり、前述の八嶋さんが十本刀の1人である丸鬼の夷腕坊役を演じている。どちらも本業の声優に劣らない演技であった。
声優中心で活動している人以外が声を当てることは、珍しい事ではないが、ジャンプアニメは特に、主役に起用することが、比較的多い。また、ブレイク前に起用されていた例もあり、大御所俳優の若々しい演技を聞くことができるのも面白いところだ。