■「ドンパッチ」や「フエラムネ」も!音や触感で遊べる駄菓子
駄菓子には、”音”を楽しむものもあった。1973年から50年以上に渡って子どもたちを楽しませてくれる「フエラムネ」は定番中の定番だろう。それ以前には1960年に「フエガム」も発売されていて、非常に歴史が古い駄菓子だ。
ガムもラムネも真ん中に穴があいていて、鳴らすと結構しっかりした音が出る。家でピューピューと吹き続け、親にうるさいと怒られた記憶が蘇るものだ。
フエラムネで忘れられないのが、パッケージの下についていた小さなオマケ。中にはプラスチック製のおもちゃが入っていて、女子用はクシや指輪、男子用は虫や恐竜など種類も豊富だった。2000年以降は宝石や海賊アイテムなど、ジャンルも変わってきている。
食感で遊べる駄菓子で当時の子どもたちに強いインパクトを与えたのは、1979年に発売された「ドンパッチ」ではないだろうか。米ゼネラルフーヅ社開発という海外にルーツを持つ「ドンパッチ」は、それまでの駄菓子とは一線を画す超刺激的なものだった。
口に入れると、飴の中に入っている二酸化炭酸ガスがパチパチとはじけるのだが、このパチパチ感が尋常じゃないのだ。間違えて喉に入ったときは「喉が潰れるのでは」と焦るほど痛いし、大きいカケラになるとパチパチではなくパンッという破裂音がするほど激しいのである。あの感覚は、「脳みそが揺れる」という表現がピッタリかもしれない。
子どもの口にはかなりの衝撃だったが逆にスリルをそそられるもので、中にはこれを一気に口に入れ刺激に耐えるなんて遊び方をしていた子どももいた。
1988年には明治から、はじける綿あめ「わたパチ」が発売されている。これもパチパチ感が強く楽しい商品だったが、「ドンパッチ」の方が刺激が強かったように思う。しかし、残念ながら「ドンパッチ」は2000年に、「わたパチ」は2016年に生産が終了してしまっている。