■マイクイベントで盛り上がった『爆笑!!人生劇場』

 最後は1989年にタイトーから発売された『爆笑!!人生劇場』から。

 本作は、人の一生をすごろく形式で競うボードゲーム形式だ。最大4人でプレイでき、みんなで遊ぶと非常に盛り上がるゲームだった。ベタで恥ずかしいが、かく言う筆者も正月に集まった親戚たちと遊んだことを覚えている。

 本作では歌関連のイベントがあり、ちびっこ歌合戦、のど自慢、歌手オーディションでマイクを使用した。みんなでやっているとき、マイクを使ったイベントは本当に盛り上がった。

 これが好評だったのだろう。1991年発売の『爆笑!!人生劇場2』では、マイクを使用したイベントがさらに充実し、応援団の入団テストなどが追加されている。

 さらに、結婚式イベントでも2コンマイクが活躍した。「ちょっと待った!」と大声で叫ぶと、条件によっては結婚を阻止できるというもので、当時とんねるず『ねるとん紅鯨団』という番組でも同じようなコールがあり、子どもながらに一度は言いたいフレーズだった。実際『2』は「ちょっと待った!」と叫ぶ瞬間が一番盛り上がったように思う。

 

 今回は、2コン対応の懐かしいファミコンソフトたちを紹介してきた。2コンのマイクは、プレイヤーをワクワクさせる面白い機能だ。

 任天堂はそれ以降のハードにも、外でも遊べる「ゲームボーイ」、2画面や3D機能の「DS」「3DS」、JoyーConに携帯型と据置型の両方で使える「Switch」など、ワクワクするような新機能を搭載している。ファミコンの2コンマイクは、そんな任天堂のゲーム機作りの原点を感じるものだった。

  1. 1
  2. 2
  3. 3