『ドラえもん』や『たけしの挑戦状』も…ファミコン「2コンマイク」に向かって絶叫した懐かしい思い出の画像
ファミコンソフト『ドラえもん』(編集部撮影)

 今年2023年、発売から40周年を迎えた「ファミコン」。実物のファミコンを見たことがない人も増えている昨今、ファミコンに「マイク機能」があったことを知らない人もいるかもしれない。

 実はファミコンの2Pコントローラー(2コン)には、1コンのような“START”、“SELECT”のボタンがなく、その代わりにマイクとボリューム調節のスイッチがあった。全部のソフトがマイク機能に対応しているわけではなかったが、対応しているソフトの数は意外と多く、当時、子どもだった筆者もこの2コンマイクに向かってよく絶叫していたものだ。

 そこで今回は、2コンマイクに対応していた懐かしいファミコンソフトたちを紹介していく。先にお伝えしておくが、このマイクは一定以上の音量が入力されたかどうかを判別しているだけで実は言っている内容は関係ない。しかしそこは気分が大事なので、今回は当時叫んでいたフレーズ込みで紹介していく。

■謎の“のざわ”キャラが出現!? 『ドラえもん』

 国民的アニメである『ドラえもん』のゲームは今日に至るまで数多く発売されてきたが、まずは1986年にハドソンから発売された『ドラえもん』から紹介しよう。白いカセットが有名で、パッケージ絵はもちろん“旧ドラえもん”。今となっては非常に懐かしい。

 全3ステージからなる本作の2コンマイクの出番は、各ステージで1回ずつ。裏技的に使えた。

 そのうちのひとつ、ステージ1では決められた場所で2コンマイクに叫びながら攻撃を連射すると、なぜか“のざわさん”なるメガネのおじさんが出現し8万点のボーナスがつく。

 この謎のキャラは、実は本作の開発者の一人・野沢勝広さん。名作シューティングゲーム『スターソルジャー』なども作った、名プログラマーである。当時小学生だった筆者はそんなことを知るはずもなかったが、「のざわのざわ」と一生懸命叫んでいた。

 そのほかにも、ステージ2ではジャイアンがいるときにマイクを使うとボスを含めた敵が全滅したり、ステージ3ではある場所で叫ぶと、ドラミちゃんが助けに現れて道具一式をくれたりと原作の設定を生かした技もあった。

■マイクの使い方もたけし流『たけしの挑戦状』

 次は、1986年にタイトーから発売された『たけしの挑戦状』から。

 本作は、ビートたけしさんが監修をつとめたアクションアドベンチャーゲームで、たけしさんらしい独創的なアイデアが詰まったゲームだ。しかしあまりにも前衛的であったため、攻略本なしではクリア不可能とも言われており、ある意味伝説化している。当時、筆者の周りでもクリアした人はいなかったように思う。

 2コンマイクの使い方も、かなり独創的だった。作中に登場するスナックのカラオケとしてマイクに向かって歌い、3回連続で成功しないと次に進めなかったり、パチンコの最中に「でねぇぞ!」と叫ぶとヤクザが現れ、倒すとパチンコの玉がもらえたり、水に浸し5分経ってから「出ろ!」と叫ぶと宝の場所が浮かび上がったりとアイデア満載だったが、どれも初見では到底わからないものばかりだった。

 ちなみに本作のテレビCMでは、たけしさんが2コンに向かって「あなたのためならどこまでもー」とスナックでの歌を歌っていたり、「出ろ!」と宝の地図のシーンを再現してゲーム攻略のヒントを出していたが……そんなのわかるかい!!と言いたい。

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