■思わず「やられた!」とひっくり返るPC88からの移植RPG
最後は少しマニアックなタイトルのエンディング。1990年にPC88からファミコンへ移植がされた『ラストハルマゲドン』だが、PC88のRPGということで、中々に珍しい作品となっている。
人間がほとんど存在せず、全編がモンスター対エイリアンの戦いというのは、レトロゲームはもちろん最新作のゲームを含めても珍しい。キャラクターデザインについても、かなり攻めており、敵も味方も大部分が凶悪だったりグロテスクな見た目をしているのだ。ヒロイックな勇者や、格好良いロボットではなく、スライムやゴブリンが味方なのである。
システムも独特で、日時によってパーティーが強制的に変更されたり、人間が滅亡しているという設定のため道具屋という概念が無かったりしている。
そんな唯一無二なゲームシステムの『ラストハルマゲドン』のエンディングがこれまた衝撃的なもの。ラスボスを倒した後のどんでん返しは、「やられた!」と思わずひっくり返ってしまうだろう。1つの壮大な神話を見たという余韻に浸れる感動のエンディングである。気になる人は、是非ともプレイしてほしい。
感動するエンディングには様々な要因があるものの、エンディングに至るまでの過程を感じられるのは、ゲームならではの体験だろう。様々な人と出会い、様々なイベントを経験して、苦労した末に辿り着いたエンディングは格別だ。