■堂々の完結!1997年に連載が終了した作品たち
始まった作品もあれば、終わった作品もある。1997年には、ヤンキー漫画の金字塔『ろくでなしBLUES』『セクシーコマンドー外伝すごいよ!!マサルさん』『幕張』『キャプテン翼(ワールドユース編)』『とっても!ラッキーマン』といった作品が完結を迎えた。
これまでジャンプの全盛期を支え続けてきた作品が終わりを迎えたことで、長い間追いかけてきた読者の中には気持ちに一段落がついた人もいるだろう。特にろくブルは連載期間が長かったので、ついに終了か……という寂しさが募ったものだ。
■1997年の『週刊少年マガジン』のラインナップは強い!
看板作品の相次ぐ終了という大きな転換期はあったが、やはり1997年のジャンプは決して”弱い”わけではない。となると、売上を抜いた『週刊少年マガジン』のラインナップが気になるところだ。
1997年のマガジンの看板作品といえば、不動の人気を誇っていた『はじめの一歩』、ミステリーブームの立役者『金田一少年の事件簿』である。
さらに、『GTO』『サイコメトラーEIJI』『シュート!』『疾風伝説特攻の拓(97年終了)』『BOYSBE…』『カメレオン』『新・コータローまかりとおる!柔道編』『将太の寿司』『MMRマガジンミステリー調査班』など、豪華な作品が揃い踏み。『哲也ー雀聖と呼ばれた男』も連載がスタートしている。
こう見ると、マガジンはファンタジー色の強い作品がほぼない。逆に大人向けな作品が多く、スポーツ・ヤンキー・ギャグ・ミステリー・恋愛・料理といった幅広いジャンルを網羅していた。金田一少年やGTOのように実写ドラマ化された作品も多く、話題性も抜群。そういった点も、読者を引き付けた理由の一つかもしれない。
『ジャンプ』の発行部数が『マガジン』に抜かれたのは1997年の48号だが、それ以前に200万部以上は減少している。やはり、長年続いた作品の終わりとともにジャンプを離れた読者が多かったのは事実だろう。
とはいえ、記事内で紹介したように低迷期でさえ連載作品が華やかなのが『ジャンプ』らしさ。決して作品の問題で部数が落ちたわけではないことがわかる。平成に入ると数々の名作も生まれ、2002年8月には再びトップの座に返り咲いた。