『ゲゲゲの鬼太郎』や『河童の三平』、『悪魔くん』を手がけた有名漫画家・水木しげるさん。その生涯のほとんどを過ごした東京都調布市の名誉市民に選ばれており、調布市では水木さんの命日である11月30日を「ゲゲゲ忌」と称し、今年は11月17日から30日の間、さまざまなイベントが企画されている。
水木さんのように有名漫画家のゆかりがある場所や、作品に登場する都市が話題にのぼることは多々ある。たとえば『クレヨンしんちゃん』の舞台・埼玉県春日部市、『こちら葛飾区亀有公園前派出所』の東京都葛飾区……などは、有名だろう。
そこで今回は国民的人気キャラにスポットライトをあてて、彼らの住所はどこなのかを調査してみた。
■手紙に書かれた住所で判明! 『ドラえもん』東京都練馬区
藤子・F・不二雄さんの名作『ドラえもん』。国民的アニメだけに、キャラクターたちがどこに住んでいるのか気になる人も多いだろう。実は、ドラえもんが居候している野比家の住所は「東京都練馬区」であることが明かされている。
住所についてはさまざまなエピソードで描かれているのだが、決定打となったのはドラえもんとのび太の近所に住んでいると思われる骨川スネ夫の住所が、エピソード「不幸の手紙同好会」(てんとう虫コミックス15巻)で、「東京都練馬区月見台すすきヶ原3ー10ー5」と記載されていたことだ。
そのあとも本作で「東京都練馬区月見台すすきヶ原」は、たびたび登場している。実際に「月見台すすきヶ原」の住所は存在しないのだが、ファンのなかには練馬区に実在する町と照らし合わせ、モデルとなった場所を分析して楽しむ人もいるようだ。
■練馬区在住はドラえもんだけじゃない!?『うる星やつら』東京都練馬区
練馬区に住んでいるのはドラえもんだけじゃない。高橋留美子さんの『うる星やつら』もまた、舞台が練馬区であることが明かされている。本作に登場する架空の都市「友引町」というのが、なんでも練馬区に存在する設定のようだ。
これについては、作中でもニュース内で「練馬区」と報道されたり、主人公の諸星あたるが通う学校「区立友引高校」の所在地が練馬区と明かされていることからも、『うる星やつら』にとって練馬区が聖地であることは間違いないだろう。
近年では練馬区でゆかりのあるキャラクターをかたどったマンホールが登場し、そのなかには「ラム」の姿も。そして高橋さんの人気作『らんま1/2』に登場する「天道道場」もまた練馬区にあることが判明しており、“るーみっくわーるど”において練馬区は切っても切れない縁で結ばれているようだ。
■作者ゆかりの地には美術館も! 『サザエさん』東京都世田谷区
長谷川町子さんの『サザエさん』は、東京都世田谷区が舞台であることが明かされている。サザエさん一家の住所は「東京都世田谷区桜新町あさひが丘3丁目」。
住所自体は架空のものだが、実際に「桜新町」という名前の駅や地名は存在している。そしてこの町は長谷川さんが生前暮らしていた町であり、町のいたるところに作中に登場するモデルとなった建物も存在するため、『サザエさん』の聖地としてファンを出迎えている。
この桜新町駅から「長谷川町子美術館」までの道のりは、「サザエさん通り」と名づけられ、観光地として親しまれるようになった。それだけでなく、作者の長谷川さんが散歩しながら登場人物について考えていたという福岡県福岡市早良区百道浜にも、平成24年5月に第2の「サザエさん通り」が作られており、国民的人気キャラクターのゆかりの地として話題となっている。