■まるでイソップ童話…リメイク版『ドラクエ5』「グランバニア山の洞くつ」にいる仙人キャラ

 リメイク版の『ドラクエ5』には、「グランバニア山の洞くつ」に正直者で優しい仙人のような老人が住んでいる。ここに100年も住んでいるというこの老人だが、険しい洞窟の途中でいきなり、“「すごろく券」「ちいさなメダル」「水のはごろも」をそれぞれ落としたか”と、質問攻めをしてくる。

 防御力と耐性に優れた「水のはごろも」は、ちょっと欲しいと思ったものだ。とくにビアンカと結婚していたらルドマンからの贈り物をもらえないので、なんとかここでゲットしておきたい。

 しかし、ここで誘惑に駆られて「はい」を選択してはいけない。イソップ童話の「金の斧」のように、すべて「いいえ」を選択するのが正解なのだ。そうすると、アイテムを3つとももらえるので、とてもありがたい存在だった。逆にウソをついてしまうとすごろく券しか入手できないので、注意が必要だった。

■町を滅ぼすほどの運命的な選択…そんなに可愛いと思わなかった『ドラクエ7』のチビィ

 さて、最後は『ドラクエ7』に登場する過去の「ルーメン」の町だ。ここは2度もモンスターに襲われているので、町の人たちも心労がたたっている。

 大きな屋敷に住んでいるシーブルというオジさんが、「ヘルバオムのねっこ」に付いていた「チビィ」というモンスターの赤ちゃんを育てていた。う〜ん、そんなに可愛くないのだが……。

 これまでの不安から町の住人たちは怖がってしまい、主人公たちに退治してほしいと訴えかけてくる。ここで「はい」を選択するとチビィと戦闘となり、勝利してもあとで「ヘルワーム」が大群で襲ってくるのでルーメンの町は滅んでしまう。

 しかし、「いいえ」を選択してチビィを逃がしてあげると、ヘルワームの大群に襲われたときにチビィが助けに入ってくれる。そして、チビィは命を落としてしまうのだ。町の住人は自分たちが間違っていたことに気付き、そのうえ、現代のルーメンも見事に復活している。

 とはいえ、あのモンスターを怖がるのは仕方ないことだろう。「ばくだんいわ」と同居していたシーブルも普通に怪しさ満載だから、自業自得ともいえる……。

 

 選択ひとつで未来が変わってしまう『ドラクエ』シリーズ。

 そういえば、初代『ドラゴンクエスト』には、竜王から「味方になれば世界の半分をくれる」という誘いがあった。これに乗ってしまうととんでもないことになったのだが、当時中学生になっていた兄は見事に騙されていたな……。

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