「トルッカの誘拐イベント」に「グランバニア山の洞くつ」でも…結婚ほど究極ではないが頭を悩ました『ドラクエ』シリーズの選択肢の画像
スーパーファミコン用ソフト『ドラゴンクエスト6』(編集部撮影)

ドラゴンクエスト』シリーズを通して究極の選択といえるのが、「結婚」だろう。『ドラクエ5』で登場したイベントだが、あまりにも有名すぎてビアンカ派とフローラ派に分かれているほどだ。

 さて、そんな『ドラクエ』シリーズには結婚ほどではないが、頭を悩ました選択肢がいくつか存在するので振り返ってみよう。

■身代金もらっちゃっていいの? 『ドラクエ6』の「トルッカの誘拐イベント」

『ドラクエ6』の下の世界にある「トルッカ」の町で誘拐事件が発生する。なんとも物騒な話だが、魔物が溢れている世界では、人間同士のいざこざも当然あるものだ。

 さて、トルッカの町長の娘である「エリザ」が、「ビッグ」と「スモック」というコンビにさらわれて身代金を要求されてしまうのだ。身代金の金額は5000Gと、かなりの大金。受け渡しは町の北にある「夢見る井戸」だ。

 町長は娘のため、なんとかお金をかき集めようとするのだが……なんとこのイベントを町長の代わりに攻略することができる。

 そして所持金があれば身代金を肩代わりすることもできるのだが、この時点ではほとんどのプレイヤーは持っていないもの。当然ながら戦闘に入ってコイツらを叩きのめすのだが、問題はこのあとである。

 身代金を持ってこの場へやってきた町長が、“肩代わりしてくれたのか”と聞いてくるのだ。ここで「はい」か「いいえ」を選択するのだが、素直に「いいえ」を選ぼうか悩むところ。だって、もしかしたら身代金をもらえるかもしれないし……なんてちょっと悪い考えが浮かんでしまう。

 筆者はつい「はい」を選んでウソをついてしまった。すると町長は肩代わりしてくれたお礼にと5000Gを渡してくれた。これにはラッキーと思ったものの、よく考えてみるとこれって町の人間に町長が借金して作ったお金だ。

 やっぱり町に戻って返そうかとも思ったのだが、なんとすでにエリザが町長にバラシてしまっている。町長は、“礼金として払ったと思えばいい”と、大人な対応をしてくれた。非常に後ろめたいのだが、まあいっか。(いいのか……?)

■あなた魔物になっちゃってますよ…?と、言ってやりたい『ドラクエ6』のアモス

 さて、こちらも『ドラクエ6』になるのだが、「モンストル」の町でケガで療養している「アモス」の話だ。

 このアモスは町が魔物に襲われているときに身を盾にして退治し、町を救った英雄として慕われている。性格も良さそうな戦士だが……なんと夜になるとアモスは魔物に変身して町を徘徊しているという。

 魔物に噛まれた傷が原因でこうなったらしいのだが、無意識に変身しているうえ、人間を襲うわけでもない。町の人たちは、恩人のアモスを追い出すことができないでいた。

 ただ、「りせいのタネ」があれば、アモスを元に戻せるらしい。ここで、お人好しの主人公たちの出番なのだ。もちろん「りせいのタネ」を取りに行くのだが、その前にアモスに話しかけると“魔物になっていることを教えるか”という選択肢が現れる。

 むむ……これは教えてあげたい! 町の人々からは絶対に教えるなと言われているのだが、そう言われては教えたくなるもの。はじめてプレイしたとき、筆者も教えてしまった。その際、アモスは笑っているだけで真に受けなかったから安心したものだ。

 しかし、「りせいのタネ」を持って帰ってきたときには、アモスは町の人たちに迷惑をかけた責任を取って町を去ってしまう。町の人たちからはなにかと文句を言われてしまうのだが、アモスは二度と戻ってこないのでどうしようもない。

 ちなみに、ここでアモスに内緒にしておくと仲間になってくれる。アモスは強烈なアタッカーとなるので、仲間になったほうがなにかとお得だった。

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