■誘導弾に凍結弾、空も飛べるし天井に張り付ける実は最強クラスの主人公!?

 アクションの「ドラキュラ」シリーズは、道中でアイテムを拾ってパワーアップしますが、ドラキュラくんはステージクリアごとに新たな能力を獲得し、それを切り替えて戦うという戦略性もあったりします。その能力は、広範囲に誘導弾を発射する誘導妖気弾、コウモリとなって空を飛ぶコーモリ化、天井などに張り付ける反転化、敵を凍らせてその上に乗ることも可能な冷凍妖気弾など様々。

『悪魔城すぺしゃる ぼくドラキュラくん』

 実はこれらの能力は、「悪魔城伝説」のサブキャラであるグラント(反転化)、サイファ(誘導妖気弾・冷凍妖気弾)、アルカード(コーモリ化)の能力。それらすべてを扱えるうえに汎用性の高い通常攻撃を持つドラキュラくんは、シリーズ最強の主人公だといっても過言ではないほどすごいのです。さすがはドラキュラ伯爵の息子、魔界のプリンスといったところでしょう。

『悪魔城すぺしゃる ぼくドラキュラくん』

■「ドラキュラ」シリーズとは思えない遊びやすさでも面白さは本物

 本作が発売されたころは、「ドラキュラ」シリーズに思い入れのあった人ほど、子ども向けの「ドラキュラ」として見向きもされなかった本作ですが、実は遊んでみると「ドラキュラ」シリーズとはまた違った面白さを味わえる良作アクションであることがわかります。

 もっとも、終盤となる8、9ステージにはパスワードがなかったり、難度が上がったりと子どもにはちょっとシビアなゲームかもしれませんけどね。それゆえか、今でも中古ソフトの値段はそれほどでもありませんし、ダウンロードソフト「悪魔城ドラキュラ アニバーサリーコレクション」にも収録されていて遊べる手段は結構あります。未プレイで、「悪魔城ドラキュラ」=シビアで硬派なアクションゲーム、というイメージを持たれている方には、ぜひとも一度遊んでみてもらえたらなと思います。

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