2023年11月17日に発売となるNintendoSwitch版『スーパーマリオRPG』。今年6月に配信されたニンテンドーダイレクトで突如発表され大きな話題となった同作。かつてスーパーファミコン版をプレイした人の多くが、またあの世界に入り込めることを心待ちにしているだろう。
■ただのRPGではないマリオらしい「ゲームシステム」
『スーパーマリオ』シリーズは、アクションが基本になっている。2D構成から3D構成への進化はあるものの、ゲームシステムは「スーパーマリオ』=アクションで変わらない。
しかし、任天堂がスクウェア(現:スクウェア・エニックス)と奇跡のタッグを組んだ『スーパーマリオRPG』は名前のとおりジャンルはRPG。とはいっても単純なターン制のコマンドバトルだけでなく、マリオらしいアクション要素がふんだんに盛り込まれたゲームだった。
例えば、フィールド移動中にはおなじみのハテナブロックもあり、ジャンプで叩くことでアイテムや装備などが手に入れられる。また戦闘中もタイミングを合わせてボタンを押したり、連打したりすることで攻撃威力が増したり、受けるダメージを低減できたりする。今回のリメイク版ではアクションコマンドを成功させることでゲージを溜め、パーティでの連携技ができるなど追加要素も用意されており、戦闘のアクションもやりごたえがありそうだ。
また、RPGが苦手なプレイヤーもプレイしやすいように、ステータスは非常にシンプルで覚えるべき項目がとても少ない。それでいて、工夫の余地があるためさまざまな戦闘の仕方を楽しめる。
特に筆者の印象に残っているのが、マリオ専用スペシャル技「スーパージャンプ」だ。タイミングよくボタンを押すことでジャンプの回数を連続100回まで増やすことができる。これが非常に難しいのだが、ご褒美をもらえることもありついつい挑戦してしまう。子どものころの筆者はできずじまいだったが、100回成功した猛者はどのくらいいるのだろうか。
■子どもたちが驚いた型破りの「ストーリー」
『スーパーマリオ』シリーズのストーリーは、基本的にどの作品も「クッパにさらわれたピーチ姫を助ける」という非常にシンプルなものだ。そのため、ストーリー性を楽しむというよりは、各マップのアクションを楽しむことに重きが置かれている。
しかし、『スーパーマリオRPG』ではストーリー性も重視されている。まず、最初に向かうのが『スーパーマリオ』シリーズのラストダンジョンなのだ。ここで多くのプレイヤーが「もうクッパ城に行くの?」と驚いただろう。序盤から従来と異なるストーリー構成にどんどん引き込まれてしまう。
そして、公式サイトでも書かれているが、クッパやピーチ姫を仲間にして新たな強大な敵に立ち向かうという構図になっている点だ。こうした従来の『スーパーマリオ』シリーズのメタともいえる「さらわれたピーチ姫を助けに行く」「ラスボスがクッパ」といった内容を活用したストーリー性は、『ファイナルファンタジー』で大人気だったスクウェアとのタッグだからこそ実現できたものだろう。