■伝説のギャグ漫画も実写化!『お父さんは心配症』美保純さん
当時の『りぼん』では異彩を放っていた『お父さんは心配症』は、岡田あーみんさんのギャグ漫画だ。当時、キラキラした恋愛模様が主流だった『りぼん』において、“少女漫画らしくない”作品ではあったものの、“りぼんっ子”を夢中にさせていたのも事実。時代を超えて語り継がれる、“伝説のギャグ漫画”といっても過言ではない。
そんな『お父さんは心配症』が実写化されたのは、1994年のこと。主人公・佐々木光太郎役に大地康雄さんが起用され、光太郎のお見合い相手・安井千恵子に美保純さんが抜擢された。
親しみやすいキャラクターと、人柄でバラエティー番組にも出演していた美保さん。彼女の出世作である『男はつらいよ』シリーズの桂あけみ役を経て、アイドルという枠から飛び出し、女優として大成した。
『お父さんは心配症』では、おっとりとしたいわゆる天然ボケキャラの千恵子を演じていた美保さんだが、そもそも原作がかなりエキセントリックな作品だったため、実写化では放送できないものが多く泣く泣くカットに……結果、ホームドラマのような仕上がりとなっている。実際、千恵子についても印象が薄かったと感じる人も多かったようで、原作ファンにとっては少々物足りない実写化となってしまったのかもしれない……。
とはいえ、ほかにも大地康雄さんをはじめ持田真樹さんや国分太一さんといった豪華な出演者が顔を揃えている本作。原作とはまた一味違った『お父さんは心配症』を、贅沢なキャストでご覧になってみてはいかがだろうか。
当時人気を博していたトップアイドルから、アイドルから女優へと成長を遂げた元アイドルにいたるまで『りぼん』実写化作品では豪華なキャストが起用されていた。
人気作を原作に実写化するのは、ときには厳しい意見が寄せられることもあるようだが、話題となることは間違いない。原作とは一味違う実写化作品たち。この機会にぜひ、見返してみてはいかがだろうか。