2000年に発売され、8月に23周年を迎えるのが、国民的RPG『ドラゴンクエスト7 エデンの戦士たち』だ。本作では石板のかけらを集めて封印された島や大陸を解放しながら冒険をしていくというストーリーで、長時間遊べるゲームとして楽しめたものだった。
そんな『ドラクエ7』では、わりと序盤で手に入るアイテムなのに「いつどこで使うのだろう?」とやきもきしたアイテムがあった。しかし、実は後半に入って、ストーリー進行に欠かせないアイテムだと知って驚いた人も多いと思う。
そこで、『ドラクエ7』において、入手時はどこで使うのか分からなかったが、実は超重要だったアイテムを振り返ってみたい。
■かなり序盤で手に入るが必要なのは最終石板のとき…存在を忘れそうだった「七色のしずく」
『ドラクエ7』において、はじまりの地点ともいえるエスタード島の「なぞの神殿」は何度も立ち入る場所だ。ここの七色の入り江で採れる「七色のしずく」は、序盤のエンゴウ地方をクリアしたあとで「すごい聖水のビン」に入れることができる。
七色の入り江は最初から訪れることができるため、くまなく探検しているユーザーだと“何やら光るモノを何かのビンに入れることが可能”というような説明があるので、すぐに察しがついたことだろう。
とはいえ、「すごい聖水のビン」へと変化する「すごい聖水」は序盤で解放する島を攻略後に入手でき、その空瓶に入れる「七色のしずく」は最後に解放する大陸(コスタール地方)で必要となるので、かなり後半となる。
「七色のしずく」は必ずしも序盤に入手しなければならないというわけではないのだが、ストーリー進行に欠かせない重要アイテムなので、最終的には取らなければならない。筆者はエンゴウ地方をクリアしてからすぐに「七色のしずく」を手に入れたものの、ずっとふくろに入れたまま存在を忘れていたものだ。
ちなみにこの「すごい聖水」と「七色のしずく」は同じものと推測されている。これを譲ってくれたのが、主人公の叔父・ホンダラだ。コイツは大酒飲みのどうしようもない人物で、周囲に迷惑ばかりかける困ったオジさんである。
「七色のしずく」がある入り江は、神に選ばれた者しか入れない場所にあるはずなのに、こんなふざけたオジさんがどうやって手に入れたのだろう……。神の悪ふざけか?
■「そこにあったのか」神様のモノマネをする砂漠の女王がちょっと怖かった「闇のルビー」
ストーリーの中盤では、ダーマ神殿でキャラクターを転職できるようになるので、面白さが増してくるころだ。ダーマ地方の次は砂漠地方となるが、この地方を封印しているのが巨大な魔王像の両目にはめ込まれた「闇のルビー」だ。
砂漠地方のボスである「セト」を倒して「闇のルビー」を外すと、女王(過去)・フェデルからそのうちの1つをもらうことができる。
しかし、これはアイテムとして使用できず、装備することもできない。どうしたらいいのか分からずに、ふくろに入れっぱなしにしていたものだ。
そして、ストーリーも終盤にかかるころには神が復活し、主人公たちも謁見することが可能となる。このとき神は主人公たちが持っていた「闇のルビー」に気づき、なぜか取り上げてくるのだ。
そう、実はこの神、魔王のオルゴ・デミーラが成り替わった偽者だった。
神との戦いに一時は勝利した魔王だが、主人公たちとの戦いによって力を失いかけていた。そこで、神を復活させようとする人間たちの儀式を利用して自身は見事復活。平和だった地上を闇に陥れ、魔物たちを登場させ、挙句の果てには「闇のルビー」の力で完全復活を目論んでいたというわけだ。
「闇のルビー」は主人公たちが持っていたものと、もう1つは砂漠の女王(現代)・ネフティスのところにあった。そして、主人公たちがネフティスのもとを訪れると、なんともう1つも魔物によって奪い去られたことを知らされる。
ここでネフティスは魔物に襲われたときの話を聞かせてくれるのだが、ここで急にBGMが止まり、彼女が無言に……。それだけで不気味なのだが、ネフティスはおそろしくまがまがしい声で「そ・こ・に・あっ・た・の・か」と神のセリフを真似るのだ。
このシーンは怖かったな。『ドラクエ7』屈指のホラーシーンだろう。とはいえ、単に神の声を真似して再現していたネフティスの演出だと考えたら、ちょっと可愛さも感じてしまうぞ。