1分越えのロング演出に、ラスボスすら一撃死の必殺技…『ファイナルファンタジー』シリーズで衝撃的だった召喚獣たちの画像
『FF1&2』『FF3』『FF4』『FF5』『FF6』『FF7』『FF7リメイク』(編集部撮影)

 2023年6月22日に、『FF』シリーズ約6年ぶりとなる新作『ファイナルファンタジーXVI』(以下、FF16)が発売された。本作はマザークリスタルの加護によって存続している世界“ヴァリスゼア”を舞台にしたアクションRPGで、主人公のクライヴ・ロズフィールドが、クリスタルの加護を断ち切るべく戦う姿が描かれる。

 本作の特徴はいくつかあるが、語るに欠かせないのは“召喚獣バトル”。フェニックスやイフリート、バハムートにオーディンといった、さまざまな召喚獣の力を宿した人間“ドミナント”たちによる、シリーズ最高レベルの大迫力の戦いが楽しめる。世界観的にも、『FF16』の召喚獣は非常に重要で、ストーリーの核心とも関わりが深い。

 作品ごとに設定の差こそあれど、強大な力を持った召喚獣たちは、『FF』シリーズのお約束ともいえる存在だ。本稿では、『FF』シリーズで召喚時の演出や性能が印象的だった召喚獣を3つピックアップして紹介しよう。

■唱え終えるまでにトイレ休憩に行けたナイツオブラウンド

 まずは『ファイナルファンタジーVII』より、最北端にあるラウンドアイランドという孤島で入手可能な召喚獣「ナイツオブラウンド」。異空間に引きずり込んだ敵に対し、13人の騎士たちが連続で攻撃していくという召喚獣で、槍や斧による物理攻撃だけでなく、杖を使った魔法もあって、攻撃自体のバリエーションも豊富だ。

 攻撃の対象は全体であり、かつ魔法防御無視。召喚時にMPを250も消費するが、最大10万越えのダメージを叩き出せることを思えば、元は十分に取れる。『FF7』のインターナショナル版で追加されたルビーウェポンを始め、一筋縄ではいかないような強敵たちが相手でも、ナイツオブラウンドがいればどうにかなる。

 火力もさることながら、ナイツオブラウンドが衝撃的だったのは、召喚時のその演出だ。

 召喚された騎士たちが攻撃を終えるまでは1分20秒ほどあり、ほかの召喚獣の召喚演出と比べても長い。マテリアの「Wしょうかん」を使うことで連続で召喚することも可能で、その場合の時間は約2分40秒。カップ麺を作るにはやや足りないが、トイレ休憩なら余裕でいける。

『FF7』といえば、シリーズで初めて3D表現やポリゴンが用いられたタイトルでもある。立体的なグラフィックで派手な攻撃を放つ召喚獣を見た際の衝撃は、やはり本作がいちばんだろう。

■ギルガメッシュ登場も熱い『FF8』のオーディン

『ファイナルファンタジーVIII』の世界の召喚獣は、召喚獣ではなく“ガーディアンフォース”(以下、G.F.)と呼ばれている。オーディンもそのなかのひとりだ。オーディンはセントラ遺跡というダンジョンにいて、プレイヤーが入ると時間制限イベントが発生。時間が切れる前に遺跡の最奥にたどり着き、オーディンと戦って勝利することでG.F.として仲間になってくれる。

 G.F.には、装備すれば任意で呼べるタイプと、所持していると一定確率で勝手に出てくるというふたつのタイプがあるが、オーディンは後者。出現した際は斬鉄剣で敵をすれ違いざまに一刀両断し、耐性のある敵以外を必ず即死させる。

 物語終盤。主人公のスコールたちは、元同級生だったサイファーとある理由から戦うことになる。このときまでにオーディンを所持していると、戦闘開始と同時に必ず出現。オーディンがサイファーに向かって斬鉄剣を放つ。だが、サイファーの“斬鉄剣返し”で返り討ちにされ、逆に自分が真っ二つになって消滅してしまうのだ。

 そして一連のイベントはこれでは終わらず、その後オーディンの元を離れた斬鉄剣が空を裂いて飛んでいき、やがて「ギルガメッシュ」の手に渡る。その後、一定の条件を満たすと彼がバトルに乱入し、サイファーを吹き飛ばしたと思うと次元の狭間に消えていくという展開だった。シリーズでもおなじみのギルガメッシュが登場するのも熱いが、呼び名が違っても召喚獣に違いないオーディンが人に返り討ちにされる演出は、当時衝撃的だった。

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