■やりごたえのあるゲームバランス
昔のスパロボは難易度が高く、ときにはゲームバランスが悪い作品も多かった。しかし、本作は絶妙なバランスに仕上がっており、高い難易度ではあるものの決して理不尽な難易度にはなっていない。そのゲームバランスが「やりごたえ」と評価され、多くのゲームファンを唸らせた。
ザコ敵ですら強い本作は敵ユニットの射程を考え、行動を予測し、精神コマンドを駆使して何とかクリアできるほど。逆に、これらの要素をしっかりと考えればクリアできないシナリオはほとんどないはず。ただ、個人的に当時は幼く、そこまで考えられなかったため、バランスブレイカー的存在のゲッターロボに活躍してもらった記憶がある。
本作のサブパイロットは精神コマンドを使えない仕様だが、ゲッターロボは変形してパイロットが変わるため、3人分の精神コマンドを使用できた。さらに、レベルの低いパイロットに合わせて経験値を入手するため、途中加入の弁慶で経験値を稼ぐと、竜馬と隼人のレベルが尋常じゃない高さになる。
カジュアルに遊ぶのは難しいが、骨太なゲーム体験をしたい場合はおすすめできる逸品と言える。
『スパロボ』シリーズは、2021年に『スーパーロボット大戦30』を発売して以来、新作の発表はない。ただ、新作やリメイクが楽しみなのはもちろんだが、個人的には過去のスパロボをPlayStation5やNintendo Switchで遊べる機会をどんどん機会を増やしてほしい。沈黙の期間を破り、今後『スパロボ』シリーズがどのような展開を見せるのか非常に楽しみだ。