新旧入り混じったさまざまなロボットが一堂に会する大人気シミュレーションゲーム『スーパーロボット大戦』シリーズ。2021年にシリーズ30周年を記念した集大成的な作品『スーパーロボット大戦30』が発売され、大いににぎわった。そして本日、2023年7月23日で『第3次スーパーロボット大戦』が発売から30年を迎えた。
本作は、1993年7月23日にスーパーファミコンで発売されたゲームで、1999年にプレイステーションでリメイク版が発売。本作は発売当初から人気があったわけではないが、その完成度の高さから徐々に売り上げを伸ばし、一時は中古販売価格が定価を超えるほどの人気作となった。
そこまで人気のあった『第3次スーパーロボット大戦』がどのような作品だったのか、30周年を機に、3つのポイントを中心に魅力を振り返りたい。
■現在のスパロボの基礎となった『第3次スパロボ』
本作を傑作と言わせる何よりの証拠は、現代スパロボの基礎が多く実装されている点。つまり、現代のスパロボは本作がなければ誕生していなかったと言っても過言ではない。
まずは、パワーアップシステム。敵を倒して獲得した資金を消費して、ユニットのステータスを上げるシステムだ。現代スパロボの改造に当たり、もはや改造がなければスパロボとは言えないほど定番のシステムとなっている。
続いて、気力システム。現代スパロボでは、定番の気力が追加された。上限が200なので現代スパロボとは少し違うが、気力制限のある武器も同時に登場している。
最後に、乗り換えシステム。ファミコン用の前作『第2次スーパーロボット大戦』(1991年)まではユニットとパイロットが固定されていたが、本作からガンダム作品など一部のユニット・パイロットの乗り換えができるように。これによりプレイの幅が広がり、ユーザーはさまざまな組み合わせでゲームを楽しむことができるようになった。
シリーズのプレイヤーとしては前作からの変更点が多く、最初は戸惑ったものだが、今考えると現在スパロボの礎と呼べるとんでもない作品だと言える。
■豊富な隠し要素と脅威の隠し最終話
スパロボと言えば、通常プレイでは入手できないユニットやパイロットを獲得できる隠し要素が醍醐味の1つ。前作にも隠し要素はあったが、本作はその数が倍増。原作では敵である「アナベル・ガトー」や「キャラ・スーン」を使えるなど、非常にワクワクさせられた。
また、現代スパロボでは定番となっている最終話のルート分岐も本作で登場。本作の隠し最終話は、ターン数とシュウの出撃状態を条件に突入する。隠し最終話ではシュウがネオ・グランゾンに搭乗しラスボスとして君臨するのだが、化け物のような強さで当時のユーザーを震え上がらせた。
隠し最終話はあまりにもインパクトが強いため、古参スパロボファンに半ば神格化されている。個人的にもネオ・グランゾンとシュウが現代スパロボにゲスト参戦すると、テンションが爆上がりする。