『バイオハザード』もう少し早く助けに来ていたら結果は違っていた?可哀想な死を迎えた「助けたかったサブキャラ」3選の画像
『BIOHAZARD RE:2』(C)CAPCOM CO., LTD. 1998, 2022 ALL RIGHTS RESERVED.

 人気ホラーゲーム『バイオハザード』シリーズの長編CG映画『バイオハザード:デスアイランド』が7月7日より公開となる。

 1996年にプレイステーション用ソフトとして『バイオハザード』が誕生して以降、本編では『バイオハザードヴィレッジ』までシリーズが発売され、多くのプレイヤーを恐怖させてきた同シリーズ。『バイオハザード』は各作品のストーリーがつながっており、それぞれの作品に残された謎や伏線が次の作品以降で明らかになる場合もあるため、全作品をプレイすることでより『バイオハザード』の世界観を楽しめる。

 その中には死んでしまったことが余計悲しくなってしまうような、サブキャラの物語が作品をまたいで描かれることもある。そこで今回は『バイオハザード』に登場したサブキャラのうち、特に筆者が助けたかったキャラを何人か振り返りたい。

■ガンショップオーナーのロバート・ケンド

 まずは『バイオハザード2』で初登場するガンショップのオーナー、ロバート・ケンド。彼はバイオハザードが発生したラクーンシティで、市民に無償で武器を提供して店内で籠城していたが、ゾンビに襲われて死亡してしまう。

 リメイク版である『バイオRE:2』そして『バイオRE:3』ではケンドがガンショップのオーナーである設定は変わらないが、娘のエマ・ケンドがT-ウイルスに感染しているという設定が加わり、彼の最期がより悲しさを増して描かれた。

 先に発売された『バイオRE:2』では主人公のレオンとエイダが店を訪れた際、興奮状態のケンドが2人にショットガンを構えて追い出そうとする。妻はすでに死亡し、まだ幼い娘のエマもT-ウイルスに感染しており、ゾンビに変貌する直前の状態。絶望的な状況に、疲労しきっていたのだ。

 最終的にケンドは「ママは眠っているんだ。そろそろお前も寝かさないとな」とエマを優しく抱き上げると「娘と二人にしてくれ」と部屋の奥に向かい、扉を閉めてしまう。そしてその直後、レオンとエイダは扉の向こうから銃声を聞くことになる……。

 その後発売された『バイオRE:3』は『バイオRE:2』の数日前を描く話である。主人公のジルとケンドは顔なじみで、彼女からラクーンシティからの脱出計画に参加しないか提案されていた。だがケンドは、名案だとは言いつつもエマを隔離していた扉をじっと見つめる。そして少し思案したのち、ケンドは「他の手を打つ」と言い、部屋に戻るのだった。

『バイオRE:3』のケンドからは、まだエマを助けて脱出する前向きな意志を感じる。『バイオRE:2』までの数日間にどのような心境の変化があったのか、想像するだけで辛くなってしまう。

 なお『バイオRE:2』の追加DLCでは彼が娘を眠らせたあとに、彼が再び生きる道を目指して立ち上がるIFストーリーが描かれたが、エマが襲われる前に脱出できていたらと思わずにはいられないキャラクターだ。

■レオンの先輩警察官、マービン・ブラナー

 続いては『バイオハザード2』で初登場する主人公のレオンの先輩となる警察官、マービン・ブラナー。彼は他者を気遣う警察官にふさわしい正義感の持ち主だが、警察署で瀕死の状態で出会うことになる。そしてのちにゾンビ化し、彼を殺すかどうかプレイヤーの手に委ねられることになる。

『バイオRE:2』でも結末は『バイオ2』と変わらないものの、ゾンビ化するまでの間に主人公のサポートをしてくれる。重傷を負いながら助けてくれる姿に、より助けたいと感じるプレイヤーも多いだろう。

 そして『バイオRE:3』では衝撃の事実が明らかになる。それは、マービンを噛んだ相手というのが、主人公のジルの脱出に協力したS.T.A.R.S.アルファチームの隊員であるブラッド・ヴィッカーズだったこと。

 街を脱出すべく右往左往しているなかで負傷したブラッドは、ジルを逃がすために一人ゾンビの群れに向かっていきゾンビ化してしまう。そして警察署前で徘徊していたところをマービンと鉢合わせる。ブラッドと顔見知りのマービンが、「許してくれ」と銃をブラッドに向けたところ、ブラッドが「許してくれ…」とオウム返しのように返答したことにマービンは動揺。その隙にマービンはブラッドに嚙まれてしまったというエピソードだった。

 ブラッドもマービンもどちらも生きていてほしいキャラであったことは間違いない。2人の物語が最悪な形で交差してしまったことで、より一層、悲劇となってしまった。

  1. 1
  2. 2
  3. 3