5万円以上も…一体なぜ? ネットオークションで「ニンテンドー3DS」が高額売買され始めた理由の画像
画像は『ニンテンドー3DS』(任天堂)
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 個人が手軽に商品を売買できるオークションサイトやフリマアプリで、ちょっとした“異変”が起きている。旧世代ゲーム機である「ニンテンドー3DS」の取引価格が高騰を続けているのだ。一体なぜなのか、その理由を探ってみた。

■高値が付いているのは“ある条件下”の3DS

 現在オークションサイト等で取引されている3DSの中には、なんと5万円を超える高値で取引されているものもある。プレミア価格がつきやすい限定バージョンではなく、大量流通した一般モデルであるにもかかわらずだ。

 最新機種である「Nintendo Switch」や「PS5」が全盛となったこの数年、3DSの取引価格は下落の一途を辿っていた。それがここ1〜2カ月ほどは、発売当初のメーカー希望小売価格(2万5000円)の2倍以上で売買されているケースもあるから驚きである。

 これら高値が付いている3DSには“特別な条件”がある。それは、人気ゲーム『ポケットモンスター』シリーズのダウンロード版ソフトである『ポケムーバー』『ポケモンバンク』がインストール済みの端末であることだ。

■『ポケモンHOME』が高騰のきっかけ

 この現象、2022年11月18日に発売されたポケモン最新作『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』にて、過去作からお気に入りのポケモンを連れてくるためのソフト『ポケモンHOME』利用が解禁されたのが発端のようだ。

 近年のポケモン新作では、「ポケモンHOMEを利用できない=過去作のポケモンを連れてこれない」のが通例だが、『スカーレット・バイオレット』の発売から半年余りが過ぎた5月30日、ファンが待ち望んでいた『ポケモンHOME』が解禁された。これにより過去作からポケモンが連れてこられるようになったが、加えて、前述の『ポケムーバー』や『ポケモンバンク』を利用すれば、歴代ハードや過去作を経由させることで20年以上前のポケモンたちも連れてくることが可能になる。

 ところが、その『ポケムーバー』『ポケモンバンク』は、3月28日に任天堂のゲームコンテンツ配信サービス「ニンテンドーeショップ」がサービス終了したことにより、ダウンロード不可となってしまった。そのため、それらがインストールされた、今となっては入手困難な3DSが高値で取引されることとなったようだ。

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