■過去作リボンが新たな付加価値に

 過去作のポケモンを最新作に連れてくることのメリットとしては、「リボン」と「あかし」という、ポケモンのステータス画面に表示されるマークの存在がある。これらを持つポケモンは戦闘に繰り出す際にさまざまな「二つ名」を付けることができ(第八世代から導入)、各地方で殿堂入りしたポケモンもひと目で分かるようになっている。古い作品のリボンを持ったポケモンは『スカーレット・バイオレット』で目立つことができ、新たな楽しみと付加価値となっているのだ。

 また、過去作から長年使い続けてきたポケモンや映画館で配布されたポケモンは、いずれにも思い出があるだろう。そんなお気に入りのポケモンたちを最新のグラフィックで見られるのもメリットの一つ。ミュウやミュウツーなど、幻や伝説のポケモンを『スカーレット・バイオレット』に移動し、最新バージョンのグラフィックを味わいたいという人も多いはずだ。

■ポケモン人気と互換性がゆえに…

 もし第三世代の『ルビー・サファイア』や『ポケモンコロシアム』などからポケモンを連れてくるとなれば、「ゲームボーイアドバンス」や「ニンテンドー ゲームキューブ」といった年代物ゲーム機からの大移動となる。時間も手間もかかる作業だが、しかし、それだけの苦労をしてでも過去作の「リボン」を集めたいというファンは少なくない。

 そのために避けて通れないのが、現在高騰している『ポケムーバー』『ポケモンバンク』入り3DSというわけだが、いずれにしても、ポケモン人気の息の長さには驚くと同時に、いまだ歴代作品からの互換性が続いていることには感服するばかりである。

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