プレイヤーにトラウマ与えた歴代『バイオハザード』のエピソードが惨すぎる“元人間”のクリーチャーたちの画像
PS3用『バイオハザード リベレーションズ アンベールド エディション』

 1996年に第1作が発売され、現在までシリーズが続くゾンビゲームの代表的作品のひとつである『バイオハザード』。数多くのキャラが生まれてきた中には、『バイオハザード6』で主人公の一人でありながら、クリスを救うために自ら「クリーチャー」になってしまったピアーズ・ニヴァンスなど、悲しすぎる設定を背負った多くのキャラクターも数多くいる。ホラー作品では名物といえるものの、彼らの存在はやはりプレイヤーの印象に残るだろう。

 そこで、今回は『バイオハザード』において悲劇的運命を辿った元人間のクリーチャーの中から、特に筆者の印象に残っている3名のキャラクターを紹介する。

■リメイク版『バイオハザード』よりリサ・トレヴァー

 まず紹介するのはリメイク版『バイオハザード』から、物語の舞台となった洋館こと、アーク研究所の設計者であるジョージ・トレヴァーの娘であるリサ・トレヴァー。

 彼女の悲劇がはじまったのは、わずか14歳のとき。彼女は、ジョージがつくった洋館の完成記念パーティーに母・ジェシカとともに招かれるが、到着した直後に監禁され、ジェシカとともに始祖ウイルス実験の被験者にされてしまう。

 母はウイルスに適合できずにすぐに処分され、その一方でリサは心身を蝕まれながらもウイルスの定着化に成功してしまう……。そのため、二度と再会できない母を待ちながら、彼女はウイルス注射を受け続けた。副作用によって失顔症を患い、すべての人間の顔が両親に見えるように。最終的には、驚異的な耐久力を手に入れて「何をしても死なない」怪物になってしまうのだった。

 長い年月の末にリサから得られる研究成果がなくなったことで、彼女は廃棄処分されることに。しかし、何度、廃棄処分しても生き続けるリサは、研究員たちからは「生き続けるだけの出来損ない」と侮蔑され、やがて幽閉されたまま忘れ去られてしまう。

 そして20年後にまた別の「タイラント」の実験に利用されたことでわずかに知能を取り戻すと、父や母を探すために、彼女は彷徨い続けたのだった……。

 このあまりにも悲しすぎる設定には多くのプレイヤーが、彼女が両親とともに歳を重ね、平和に暮らした世界線に思いを馳せたのではないだろうか。

■『バイオハザード7』よりベイカー家

 次に紹介するのは『バイオハザード7』に登場するベイカー家だ。彼らはベイカー農場を営んでいる、夫のジャック、妻のマーガレット、息子のルーカス、娘のゾイの4人家族。

 彼らはその優しさゆえに、悲劇に巻き込まれてしまう。一家があるダルウェイ近郊を大雨が襲った際、巡回していたジャックは沼地に流れ着いた船から主人公であるイーサンの妻・ミアと、黒幕である少女・エヴリンを発見。そして、その善意から2人を保護したのだ。このときのジャックとマーガレットの「民宿をやるのが夢だったんだ」「夢が叶ってよかったわね」という会話は、今思い出しても胸が痛くなってしまう。

 そして、その心優しさをエヴリンに見込まれてしまい、菌を感染させられたのだ。エブリンの「家族」になるという精神支配を受け、狂気に支配されてしまう。そして、あっという間にジャックとマーガレットは変貌。最終的に、ジャックやマーガレット、ルーカスの3人は消滅させられ、ゾイは保護されるという形で、家族は瓦解したのだった。

 後日発売されたDLC『DAUGHTERS』は、ジャックとマーガレットの心優しい部分や子どもへの愛情が垣間見れるおすすめのストーリーになっている。ちなみに、息子のルーカスだけはまったくかわいそうではないことを最後に付け加えておこう。

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