RPGの名作『ドラゴンクエスト』には、シリーズを通してプレイヤー泣かせの難しい仕掛けが多数存在する。攻略サイトや攻略本を見ない前提でいくと、一度は誰もが詰まることは間違いなしといえるもの。かの有名な『ドラクエ2』のロンダルキアへの洞窟なんて、まさに難しい”鬼畜”なんていわれていたほどだ……。
さて、そんなドラクエシリーズで、初見プレイヤーに立ちはだかった難しすぎる仕掛けをほかにも紹介していこう。
■まさか2回使うの…? 十字の中心で使うなんて聞いてない「じゃしんのぞう」
『ドラクエ2』には、ロンダルキアへの洞窟に入るために必要なアイテム「じゃしんのぞう」がある。ロンダルキアへの洞窟前にある沼地で使うことは情報があるのでさほど難しくないのだが、ただ、ここからの道のりは険しい……。
この洞窟には「5つの紋章」のひとつである「いのちのもんしょう」(ファミコン版のみ)があるので、一度入手してから外へ出て「ルビスのまもり」を手に入れる。そのあとでロンダルキアへの洞窟にチャレンジし、ハーゴンの神殿にたどり着くころには、もはや「じゃしんのぞう」の存在なんて忘れているものだ。
しかし、ハーゴンの神殿で上の階に進むためには「ルビスのまもり」を使い、一番奥の白い十字のマークの中心で、再度「じゃしんのぞう」を使わなければならない。
いやいや、ちょっと待て。そんな情報なんて知らないぞ!というか、ハーゴンの神殿のさらに先なので、町の人も知らなくて当たり前である。まったくのノーヒントになるので、まさに初見殺しとはこのことだろう……。
ただ、一応試してみようか?と思えるような雰囲気はあった。どこを探しても上の階に進めなかったので、筆者も“十字は怪しい”と思ったものだ。そして捨てられないアイテムとして「ルビスのまもり」と「じゃしんのぞう」は、常に持ち歩いていた。
まず「ルビスのまもり」を使っても効果がなく、そのあとで「じゃしんのぞう」を試し、ワープしたときの興奮は最高だったな。それにしても重要アイテムを2回も使うなんて、まったく発想がなかったものだ。アイテム欄から外せていたら、絶対にクリアできなかっただろう。
■ゴールドが足りなかったら城へ入れない! 『ドラクエ6』の「きぞくのふく」
さて次は、『ドラクエ6』で攻略の必須となる販売品の「きぞくのふく」だ。まさかお店で売っている商品が必須アイテムなんて、誰も気づかなかっただろう。
最初のころ、下の世界にある「レイドック」では城に入ることができない。町の人との会話によると、“主人公とこの城のレイドック王子は似ているので、それらしい恰好をすれば門番を騙せるかもしれない”という。
なにやら詐欺っぽいのだが、防具屋で「きぞくのふく」を買って主人公が装備すると、門番も「王子?」とコロッと騙されてしまうのだ。まあ、ストーリー的に騙してはいないのだが。
それにしても服を着るようなことをイベントで行うのかと思ったのだが、まさか防具屋で買うとは……。ここで詰んでしまうプレイヤーもきっといただろうな。だって、買い物をしたあとでゴールドが足りなかったら買えないし、“貴族”という言葉を知らない子どもだったら、まず気付かないだろう。
ちなみに、この「きぞくのふく」は防具としても価値が高い。より高い「てつのよろい」とほとんど変わらない守備力を誇るので、このまま冒険するのも可能だった。ただ、どちらかというと、プラチナシリーズの装備をしていたほうが王族っぽい服装なのに……。