アニメに登場するあのマスコットキャラクター。時には作中でキュートな魅力を発揮し、時には主人公により添い、時にはコメディリリーフとして縦横無尽に活躍する。そんなマスコットキャラクターの声優陣を調べてみた。
■演じ継がれる『ガンダム』のハロ
1979年に放送された『機動戦士ガンダム』第一作。本作に出てくるマスコットキャラと言えば、未見の人でも見たこと、聞いたことはあるであろう球体のロボット・ハロだ。アムロたちとともにホワイトベースに乗り込み、一年戦争をくぐり抜けた、このロボットを演じた声優は井上瑤。本作では、セイラ・マス、キッカ役などの人間の役も兼任しており、機械音声ながらどこか愛らしさを感じる声音で好演。アムロたちクルーの清涼剤的役割を果たした。このハロ役は井上が亡くなったあとも、さまざまな声優がのちのシリーズで演じ継ぐことに。たとえば『ポケットモンスター』のサトシ役を長く務めた松本梨香などもその一人で、『機動戦士ガンダム 水星の魔女』では、古川慎らがハロを演じている。『ワンパンマン』サイタマ役で知られる古川は、本作ではシャディク・ゼネリ役で、その演じ分けには驚くほかない。
■『エヴァ』『グレンラガン』のあのキャラの声優は…!?
ロボット系の作品にはマスコット的なキャラが数多く登場。有名なところでは『新世紀エヴァンゲリオン』のペンペンだろうか。名前のとおりの温泉ペンギンで葛城ミサトのペットである。その声は林原めぐみ。ご存知のとおり、綾波レイ役との兼任。劇中で「15年前はいっぱいいた」とミサトが語るようにセカンドインパクト以降、希少価値の高い動物になっているようだ。
ゼロ年代を代表する人気アニメ『天元突破グレンラガン』にもマスコット的キャラが出てくる。本作は地下で暮らす主人公・シモンが謎の巨大な顔とドリルと出会うところから始まる物語。序盤に出会うマスコット的キャラの名前はブータ。「ブタモグラ」という架空生物で、壮大かつ過酷な運命をたどるシモンの友人という設定。その声を演じたのは伊藤静。アダイ村から旅に加わったピンク髪の少女・ダリー・アダイも兼任し、終局では彼女も抜群の活躍ぶりを見せた。
このようにロボットアニメではマスコット的なキャラクターをほかの役どころの声優が兼任することも多く、好きなアニメのマスコットキャラの声優を調べてみると思わぬ発見があるかもしれない。