『熱血硬派くにおくん』や『ボンバーマン』も…どんな話だったっけ? 実は知らない名作ファミコンソフトの「ストーリー設定」3選の画像
画像はファミコン『熱血硬派くにおくん』(編集部撮影)

 ゲームブームの火付け役ともなったファミコンには、いまなお語り継がれる名作ソフトが数多く存在するが、意外にも具体的な“ストーリー”が知られていないものも多い。そこで、誰しもが知る名作でありながら、実はあまり知られていないファミコンソフトのストーリーについて見ていこう。

■“ベルトスクロールアクション”の始祖!? 名作アクションゲーム『熱血硬派くにおくん』

 1986年にアーケードゲームとして稼働し、絶大な人気から1987年にファミコンソフトとして移植されたのが、テクノスジャパンより発売された『熱血硬派くにおくん』だ。

 いわゆる“ベルトスクロールアクション”と呼ばれるジャンルのゲームで、群がる敵集団を撃破しつつ横へ横へとステージを進んでいく。のちに発売される名作アクションゲーム『ダブルドラゴン』や『ファイナルファイト』にもこのゲームシステムは継承されており、まさに本ジャンルを世に打ち出した始祖とも呼べる一作だ。

 プレイヤーは熱血高校の番長である「くにお」を操作し、四方八方から襲ってくる敵と肉弾戦を繰り広げていくのだが、そもそも彼が何のために数々の強敵と戦っているかを知らないプレイヤーも意外と多いのではないだろうか。

 本作のストーリーには、くにおの親友であり、どういうわけか悪者にことあるごとにいじめられてしまう「ヒロシ」が深くかかわっている。熱血高校に転校してきたくにおがヒロシを救ったことで二人は親友になるのだが、物語冒頭でさらわれてしまったヒロシを救うためにくにおが立ち上がる……というのが、本作の根幹ストーリーとなっている。

 己が身一つで救いに走るくにおの“硬派”さが光る、このシナリオ。80年代の“ツッパリ”という文化を下地に、男同士の熱い“友情”と爽快アクションを融合させた、まさにアクションゲーム史に残る名作である。

■“横スクロールシューティング”と言えばやっぱりこれ! 『グラディウス』

 1985年にアーケードゲームとして稼働し、のちにコナミから発売された『グラディウス』は、機体を操作し敵の攻撃を回避しつつ、さまざまな武器で相手を撃破していく“横スクロールシューティング”というジャンルの金字塔ともいえる作品だ。

 パワーアップアイテムで換装兵器を選択できる独自のシステムや、多彩な敵とギミックのバリエーション、そしてなにより本作では初めて“コナミコマンド”なる裏技が登場したことも、大きな話題を呼んだ。

 この名作シューティングゲームだが、作中でストーリーについて言及されることは少なく、なぜ機体を操作して敵と戦っているのか知らない人も少なくない。

 実は『グラディウス』には惑星を襲う未知の生命体と、それを守るために出撃する宇宙兵器……という、まさにこれぞ“SF”というロマン溢れる設定があった。

 本作のタイトルになっている美しい惑星「グラディウス」を侵略してくる亜時空星団・“バクテリアン”から惑星を守るため、超時空戦闘機・ビックバイパーが敵の要塞・“ゼロス”を目指すというストーリー。 

 のちに続いていく数々の作品に大きな影響を与えることとなった本シリーズは、その高い人気から多くの続編が展開されており、プレイヤーの操作する機体・ビックバイパーも、他作品やカードゲームに登場するなどファンから長らく愛される“シンボル”となっている。

 こういった設定を知って本作に触れると、また違ったドラマを感じることができるだろう。

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