誕生日記念!声優・諏訪部順一さんが演じる、みんなの好きなキャラクターは? 『テニスの王子様』跡部景吾、『呪術廻戦』両面宿儺ほかの画像
『新テニスの王子様 氷帝vs立海 Game of Future』 Blu-ray BOX (特装限定版) ©許斐 剛/集英社・NAS・新テニスの王子様プロジェクト
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 今年、第17回声優アワード富山敬賞を受賞した諏訪部順一さん。多くのアニメ作品などで多種多様なキャラクターを演じ、ナレーション、外画吹き替えでも大活躍の諏訪部さんは3月29日がお誕生日。今回は諏訪部さんが、アニメで演じたクールなキャラクターにフォーカスし、その出演作のほんの一部をお伝えしたい。

■「俺様の美技に酔いな」跡部景吾に圧倒されて…!

 諏訪部さんと言えば、その美しき低音ボイス。それを始めて知ったのが『テニスの王子様』(02年)跡部景吾役という人も多いのではないだろうか。本作の主人公・越前リョーマたちの青春学園中等部の前に立ちはだかるのが、氷帝学園。全国大会ベスト16という強豪校にして、実力至上主義のテニス部内で跡部はトップオブトップの存在。財閥の御曹司でもあり、ゆえに一人称は「俺様」だ。

 必殺技「跡部王国(キングダム)」「失意への遁走曲(フーガ)」など、その技名の個性も群を抜いていた。跡部を演じる諏訪部さんはその「氷の世界」をクールかつ気高く表現。彼の冷酷さと、時折見せるテニスへの泥臭いほど情熱を表現した。原作はもとより、諏訪部さんが命を吹き込んだ跡部は人気が加熱。「跡部景吾カフェ」が現実で登場したり、続編でも大いに活躍している。

■『鋼の錬金術師』グリード、『黒子のバスケ』青峰大輝、貪欲なる男たち

『鋼の錬金術師』(03年)は、錬金術師の兄弟の旅を描く大人気マンガのアニメ化。その第1作で諏訪部さんが演じるのは、ホムンクルス・強欲のグリード。金、女に命、この世のあらゆるものを欲する強欲さと、「嘘をつかない」ことを信条に、全身を硬化させる能力を持つ人ならざる存在だ。このキャラクターを、諏訪部さんはその男臭さ含め、敵なのに惚れざるを得ないカッコよさでまっとう。作中でも見事なアンサンブルを奏でた。

 また、勝ちに貪欲な男という点で思い出すのは『黒子のバスケ』(12年)青峰大輝役。「オレに勝てるのはオレだけだ」と語る傍若無人の天才は、主人公の黒子テツヤと火神大我が対峙する「キセキの世代」の一人という役どころ。とくに黒子たち誠凛高校と青峰の桐皇学園は劇中で激戦を演出。黒子のかつてのパートナーという過去を持つだけに、熱い闘いを繰り広げた。しかも作中では、涙するなど、諏訪部さんの緩急ある芝居力も圧巻。

 近年、この跡部、青峰と比肩するであろうキャラクターが『ブルーロック』(22年)の馬狼照英。全てを見下げる「キング」を自称する馬狼役は、これまでの諏訪部さんが演じた役を知っていても、なお燦然と新鮮さしか感じない。

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