■プロゴルファーになるのは大変と感じた育成ゲーム『ベストショットプロゴルフ』

 ファミコン時代からゴルフゲームは多数登場している。基本的にはプレイヤーを操作する「スポーツゲーム」として成り立っているものだが、しかし、アスキーはちょっと違う。“プロゴルファーを育成する”のが、『ベストショットプロゴルフ』なのだ。

 アマチュアの高校生をプロゴルファーへと育てるゲームで、練習やラウンドを重ねて実力を身につけていき、アマチュアの大会に出場してプロテストの合格を目指す。もちろん、プロになってからもPGAツアーがあるので、賞金を稼いで日本一のプロゴルファーになることもできる息の長いゲームだった。

 高校生だけの大会も当然あるし、好結果を残していると大学への推薦が届く。ちなみにこのゲームでは大学へ行けるほどの選手じゃないと、アマチュアでやっていくのも難しいものだ。

 ゴルフを知らなかった筆者だが、アスキーの育成ゲームというだけで『ダービースタリオン3』のような面白さを感じて購入を決めた。だが、このゲームはなかなか選手が育たない。大会で結果が出ずに惨敗続きというのも珍しくないのだ……。

 また、レベルが低いとゲーム監修も務める解説者の坂田信弘プロから辛口のコメントをいただける。“優勝は考えないほうがいい”なんて言われたら、アマチュアの高校生は凹むだろ! とはいえ、それだけに好成績を残した場合は感動ものだったな。

 しかし、このゲームはとにかく長い! 試合もスキップ機能がないので正直しんどかった。プロゴルファーになるのは大変だと感じたゲームだったな……。そういえば、今振り返ると主人公はコーチと高校生のどっちだったんだろう。

 

 さて、アスキーのスーファミソフトは名作揃いだが、やはりどこか尖っている印象を受ける。他社と目の付け所が違うのか、人によって好き嫌いはあるだろうが、面白さでは群を抜いていたと思う。

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