■勇者がひたすら「せいすい」を投げてメタル狩り『ドラクエ4』

 最後は『ドラクエ4』に登場する「せいすい」でのメタル狩りだ。『ドラクエ4』では戦闘中に「せいすい」を道具として使うと、モンスターに投げつけてダメージを与えることが可能となる。

 ホラー映画では、よく神父が“聖水”を投げて悪霊退散しているが、ただ、この「せいすい」は、それほどダメージを与えるものではなかった。冒険の序盤以降になると、まったく意味がない。

 しかし、ファミコン版『ドラクエ4』では、メタル狩りに有効なのだ。メタルスライムやはぐれメタルは「せいすい」に弱い。非常に素早くて的も小さなイメージのあるヤツらに「せいすい」が当たるとは考えにくいのだが、なんと命中率は100%!

 しかも必ず一撃で倒してくれるので、大変重宝したものだ。さすがは「せいすい」! ただ、このやり方ができるのもほとんど勇者のみなのだが……。

 ただ、ファミコン版『ドラクエ4』では、第5章で命令させてくれない。AIに任せるしかないのだ。「いろいろやろうぜ」で「せいすい」を投げてくれるキャラがいれば覚えていくのだが、ちょっと難しい。というよりも、完全にランダムなのでブライがルーラを唱えて、それまでの道程をムダにすることもある……まったく徘徊してどうするんだ老人!

 なんせ、はぐれメタルがほかのモンスターと一緒に登場すると、ソイツから攻撃してしまう。逃げられるから当たり前なのかもしれないが、AIはメタル系を後回しにしてしまうのだ。アリーナは会心の一撃が出やすいのでまだしも、ほかのメンバーは律儀に攻撃して空振りしまくる。「せいすい」を持たせても、使ってくれないことが多いのだ。

 勇者が必死になって毎回「せいすい」を投げようとしているのを横目に無視をするなんて……オマエたちは導かれたんじゃないのか!? そして、命令できるようになったリメイク版からは、1ダメージしか与えられなくなってしまったのが残念だった。

 

 さて、ここまでファミコン版のドラクエの小ネタを紹介してきた。ほかにもバグ技として無限アイテム増殖などもあり、あまりやるとゲームバランスが崩れてしまう。とはいえ、ここに紹介したくらいの小ネタなら、まあそれほど問題はないのではないだろうか。

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