『FF16』ではどんな役? 発明家に学園長、新作の楽しみだった『ファイナルファンタジー』おなじみキャラ「シド」たちの役割の画像
『FF1&2』『FF3』『FF4』『FF5』『FF6』『FF7』『FF7リメイク』(編集部撮影)

ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』に『ピクミン4』、『ストリートファイター6』に『Marvel’s Spider-Man2』などなど、話題作の発売が予定されている2023年のゲーム業界。RPGファンにとっての注目のひとつは、なんといっても『ドラクエ』と並ぶ国民的RPGである『FF』シリーズの最新作『ファイナルファンタジーXVI』(6月22日発売予定)ではないだろうか。

 1987年にファミコン用ソフトとして初代『ファイナルファンタジー』が誕生して以降、多くのファンを魅了してきた『FF』シリーズ。それぞれの世界観やシステムが毎回異なっているのが特徴だが、『2』以降の全作品に登場するのが「シド」というキャラクターで、毎回どのような形で登場するのか、出てくるたびにプレイヤーに驚きを与えてくれる人物だ。

 今度の最新作『FF16』では「シドルファス・テラモーン」なる中年のイケメンとして「シド」が登場予定となっており、いったいどのような役割を担うか、そこも非常に楽しみなところだ。

 多くのプレイヤーの印象に残っている「シド」は、飛空艇に関わる役割を与えられた人物だと思われるが、発明家に学園長に科学者に遊撃部隊の准将だったりとその立場はさまざま。今回は『FF16』発売を前に、とくに変わり種だった「シド」をあらためて振り返っていきたい。

■クリスタルのエネルギー増幅装置を開発した発明家『FF5』シド・プリヴィア

『FF5』の世界において、欠かせない存在になっているクリスタル。そのクリスタルのエネルギーを増幅する機関を開発し、世界を繁栄させる立役者となった発明家が、『FF5』における「シド」だ。

 白髪で白髭があり、ドット絵では歴代シドの中でもかなり高齢のように見えるが、天野喜孝氏のキャラデザでは細身で締まった体つきで姿勢がよく、貫禄がある見た目をしている。

 シドは、火のクリスタルを有するカルナックの研究所で火力船などの発明を行っていたが、クリスタルの異変に気づき、船の機関を停止させようとしたことで、投獄されてしまった。その後、出会った主人公・バッツらとともに脱獄し、火力船を止めようと奮闘するも、結局クリスタルは砕け散ってしまう。

 クリスタルを守ろうと尽力したり、クリスタルを守れなかった後には「バッツ…わしらは剣は持てん…できる事と言えばメカのかいぞうしかない。」と言い、バッツたちの飛行船の改造をしてくれたりと、世界のことを考えて行動しているかっこいいおじいちゃんだった。

■バラムガーデンの学園長『FF8』シド・クレイマー

『FF8』は、魔女との戦いが描かれたストーリーとなっている。そして、魔女を倒すための傭兵部隊であるSeeDを育成するために、世界中にガーデンという養成学校がある。その養成学校の一つであるバラムガーデンの学園長が『FF8』の「シド」だった。

 ここでの「シド」はメガネをかけた40代の男性で、お腹が少し出た恰幅のよい体型をしており、落ち着いた雰囲気で生徒の人気を集めている。また、主人公・スコールのライバルであるサイファーからは「タヌキ」と呼ばれることがある。

 スコールが所属するガーデンの学園長ということで、序盤から関わりが深いキャラクターで、スコールのことを気にかけている。 

 丁寧な言葉遣いやスコールへの態度から、序盤までは好意的な印象をもつプレイヤーが多いだろう。しかし、物語が進むにつれて見えてくるシドの本心や行動から、彼に対しての印象はプレイヤーによって変わったのではないだろうか。「君たちの敗北は君たちを失うこと。君たちの勝利の報告は妻を失うこと。どちらも……耐えられそうにありませんでした。」という葛藤を明かした作中のセリフのように、個人的には人間らしいところが好きなキャラクターだった。

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