老若男女問わずに楽しめる国民的RPGとして愛されている『ドラゴンクエスト』。今から35年前となる1988年2月10日には、シリーズ3作目となるファミリーコンピュータ用ソフト『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』が発売となり、家電量販店に購入を求める客が2キロメートルの行列を作る様子が報じられるなど、まさに「伝説」とも言える社会現象を起こした。
マップで出会う敵を倒してゴールドを稼ぎ経験値を積み、たどり着いた街や村で装備を整えてダンジョンに向かう。そうして待ち受けるボスを一歩一歩攻略していくのが同シリーズの王道の進め方だが、中にはしっかり準備をして挑んだにもかかわらず、あまりにも強力すぎる敵を前に頭を悩ませてしまった経験もあるのではないだろうか。今でこそネットで検索するだけですぐに攻略方法が分かる時代になったが、発売当時にはあまりの強さでプレイヤーにトラウマを与えるようなボスも多く存在した。
そこで、今回は多くのプレイヤーが全滅、もしくは全滅しかけたであろう『ドラクエ』のボスの中から、筆者が特にもう戦いたくないと感じたボスをいくつか振り返りたい。
■メダパニにバシルーラ!いやらしすぎる「魔王・バラモス」
まずは『ドラクエ3』に登場し、地上を支配していた魔王・バラモス。バラモスを倒した後の宴で大魔王・ゾーマが突如現れることから絶望感こそゾーマに軍配が上がるが、早い時期に戦うことからバラモスにより苦戦した記憶が残っているプレイヤーも多いはず。
強力な全体攻撃である「イオナズン」や個人攻撃における最大火力の「メラゾーマ」といった攻撃の威力だけでなく、補助呪文である「メダパニ」と「バシルーラ」が非常に厄介。特にバシルーラを食らった味方は戦闘から離脱を余儀なくされてしまうため、飛ばされた瞬間に心が折れてしまう。
ちなみにリメイク版では、バラモスを勇者一人で倒すとことでアリアハン王からお褒めの言葉とバスタードソードをもらうことができる。バラモスを倒すことができたプレイヤーにはこちらも挑戦してみてはいかがだろうか。
■全滅必至の難敵、通称「本気ムドー」
バラモスと同じく、表向きのボスとして君臨していた『ドラクエ6』の魔王・ムドー、特に2回目の戦闘となる「本気ムドー」もまた恐ろしいボスだった。
比較的序盤に対戦することもあり、第一形態・第二形態の2連戦が相当きつい。第二形態がいわゆる「本気ムドー」のため、第一形態では極力MPの消費をいかに避けるかが大切になる。しかし、せっかくMPを温存しても、第二形態の攻撃ローテーションは非常に凶悪だ。「こおりのいき」と「いなずま」の強力な攻撃が重なったり、「あやしいひとみ」で眠らされたりしたときには、パーティーが崩壊する可能性が一気に高くなるだろう。
『ドラクエ』のナンバリング作品の中でも、屈指の強敵といわれている「本気ムドー」。今でこそ検索することで攻略方法がすぐにわかるが、発売当時、間違いなく多くのプレイヤーの心を打ち砕いた存在だろう。