■ドクロのようなイラストに恐怖…戦略シューティングゲーム『バンゲリング ベイ』
まずは、1985年に発売された『バンゲリング ベイ』(ハドソン)だ。パッケージのイラストがなんとなく怖い……。ドクロなのかなんなのか不明なのだが、目が光っており、とにかく戦闘ものだというのは感覚で分かったものだった。
さて、このゲームのことはよく覚えている。発売当初から筆者の友人たちがこぞって「面白くない」と言っていた。筆者も友人宅でプレイさせてもらったが、確かに操作性が難しくて1面もクリアできなかった。いわゆる“クソゲー”である。しかし、それはあくまでも当時の小学生時代の話。
本当にそうだったのか、高校生を卒業してから再度挑戦してみたことがある。当時はすでにプレイステーションが発売されていたが、まだまだファミコンは稼働できていた。バンゲリング ベイは確か300円程度で購入できた記憶がある……。
実際に遊んでみて操作性が難しいと思ったのは、ラジコンのような動きをするからだろう。旋回するのに十字キーではやりづらい。そして、敵をせん滅するのに時間をかけていると空母がやられてゲームオーバーとなってしまうのだ。敵の拠点を倒しながら空母を守りに行くという、いわば戦略性が重要で高度なゲームシステムだったことが分かった。だが、1面をクリアできなかった……ダメじゃん……。
それにしても独特のパッケージに、戦闘ヘリが主役で空母を守るミッションなど、当時としては斬新でなんとなく惜しい気がする。何かが違えば、もしかしたら名作として語り継がれるゲームになっていたのではないだろうか……?
■大人になっても恐怖を感じる…“目”の圧力が半端ない『京都花の密室殺人事件』
次は、山村美紗サスペンスの第二弾となった『京都花の密室殺人事件』(タイトー)だ。このゲームは何が怖いかって、パッケージに描かれた犯人と思われる“目”だ。これ、子どもだったからとかではなく、大人になった今でも恐怖を感じるし凝視できない。当時の子どもたちに取っては、トラウマものだったろうな。
しかもゲームソフトの正面に貼られているラベルもパッケージと同じイラストで、ファミコン本体に差されている間もずっとこちらを見てくるのだ。ミステリー好きの筆者は兄に小遣いを渡して購入を頼んだものの、なかなか怖くてゲームができなかったな。とにかくあの目が怖かったので、ファミコン本体にタオルをかぶせてラベルが見えないように工夫をしていたぞ。
さて、内容は良質のサスペンスになっており、オープニングの演出から茶道で毒殺しているシーンからかなり恐怖を煽っていた。相棒のキャサリンが時に上から目線のような態度を取るのが癪に障るが、美人だから良しとしようか……。