2月4日は「ぷよの日」。株式会社セガが同社のゲームソフト『ぷよぷよ』を宣伝するため、2003年12月に「ぶ(2)よ(4)」の語呂合わせで制定された記念日だ。
「ぷよぷよシリーズ」はもともとはコンパイルが開発・販売を行い、1990年代には「落ちゲー(落ちものパズルゲーム)」ブームを生み出すほど大ヒットした超名作ゲーム。そこで今回は、歴史深い『ぷよぷよ』の思い出を振り返りたいと思う。
■かわいさと家庭用ゲーム機への大量移植で女性にも浸透
1990年代は『テトリス』人気を受け、国内外で落ちゲーが大ブームとなった時代。そんなさなか、1991年10月25日にシリーズ最初の『ぷよぷよ(通称・旧ぷよぷよ)』がMSX2(PC)などで発売された。『ぷよぷよ』ではお馴染みの「連鎖」と「対戦」システムを備えていた『旧作』だが、ヒットには及ばず。同シリーズを一躍有名にしたのが、1992年に発表された『ぷよぷよ(通称・初代ぷよぷよ)』で、アーケード機やメガドライブなど数多くの家庭用ゲーム機に移植されたことにより、本作は絶大な人気を得ることになる。
筆者が初めて『ぷよぷよ』に触れたのは、友人に誘われたゲームセンターだった。この頃は『ストリートファイターII』を初めとした格闘ゲーム人気の影響で店内には男性客が多く、筆者を含む女性ゲーマーは『ぷよぷよ』をプレイしたいがために意を決して足を踏み入れなければならなかった。
本作をプレイした感想はとにかく「かわいい!」。それまでの落ちゲーが『テトリス』や『コラムス』のように硬く無機質なものを消していたのに対し、本作はプルプル揺れる愛らしい「ぷよ(ぷよぷよ)」。さらに、カーバンクルをはじめスケルトンTなどの多彩なキャラ、「ばよえ〜ん」と明るくとぼけたSEなどが採用されており、このポップさが女性層に支持された理由だったように思う。
1993年にはバンプレストからスーパーファミコン(SFC)版『す〜ぱ〜ぷよぷよ』が発売。主人公アルル・ナジャが描かれた青いパッケージの本作は、『初代』を移植したにも関わらずタイトルが少し違っている。実は、当時SFCソフトのタイトルに「スーパー」が多かったため、それにならい本作にも「す〜ぱ〜」が付けられた。
こうして、当時は「男の子の遊び」としての印象が強かったテレビゲームだったが、『ぷよぷよ』は女の子も遊ぶゲームとしてその可能性を広げた作品だったのではないだろうか。