『ドラクエ』シリーズ中、もっとも難しいシリーズを問われたら、ノータイムで返ってきそうなタイトルが『ドラゴンクエストII ~悪霊の神々~』ではないでしょうか。今から36年前となる1987年1月26日にファミコン用ソフトとして発売され、それ以降は各種ゲームハードに何度も移植されてきた同作ですが、ファミコン版の凶悪な難易度はいまでも語り草です。難しかった理由は多々あると思いますが、今回は高難易度の象徴でもある3つのダンジョンにスポットを当てて紹介していきたいと思います。
■強敵だらけでバトルがキツい! ハーゴンの神殿
1つめのトラウマダンジョンは「ハーゴンの神殿」です。ラスボスであるハーゴン&シドーが待ち受けるダンジョンだけに難易度はかなり高め。神殿のあるロンダルキア地方に出現するモンスターが強いというのもありますが、それに輪をかけたキツさです。
とくにそれを感じさせるのが、アトラスやパズズといった中ボス的存在。ラスボスとの戦いに備えてMPやアイテムの消耗を抑えたいのに、それを許さないどころか速攻で倒さないとメガンテなどを食らって全滅する恐れも。パズズたちを倒したフラグはパスワードで保存されないため、一気に最後までプレイをしなくてはならないのもプレッシャーでした。
加えて、ダンジョンに入るためのギミックがノーヒントなのも攻略難易度を上げているように思えます。いまならばいくらでも情報が手に入りますが、ファミコン時代はみんな手探り。それだけにシドーを倒したあとのエンディングには、こみ上げるものがあった人も多いのではないでしょうか。
■ギミックの難しさで多くのプレイヤーにトラウマを刻んだ「ロンダルキアへの洞窟」
『ドラクエ2』で多くのプレイヤーにトラウマを植え付けたダンジョンとなると、やはり「ロンダルキアへの洞窟」は外せません。このダンジョンを筆頭に挙げる人も多いでしょう。ロンダルキアは、ラスボスであるハーゴンのいる土地で、そこへの唯一のルートとなるのが「ロンダルキアへの洞窟」。
何よりやっかいなのが、ループや落とし穴といったギミック。落とし穴はマッピングすればなんとかなりますが、ループはヒントもなく何日もさまよった人も多いと思います。そのうえ、キラーマシーン、ドラゴン、ハーゴンのきしと出現するモンスターが強く、ここで心を折られてプレイを断念した人もいるというのもうなずける難しさです。私も友人たちと情報交換をしていなければ、ここで投げていたかもしれません。もっとも、その先も地獄だったのですけれども。