『ろくでなしぶる~ちゅ』や『奇面組』も…可愛かった懐かしい少年漫画の“SD(スーパーデフォルメ)キャラ”3選の画像
舞台『ハイスクール! 奇面組』 [DVD](ADKアーツ)

 80年代の『週刊少年ジャンプ』でよく見かけた“SD(スーパーデフォルメ)キャラ”といえば、可愛いという印象を持っている読者も多いだろう。令和の現代ではなかなかお目にかかれないが、ギャグ漫画の一貫としてよく使われていたものだ。シリアスな展開から急激にSD化するときもあれば、1週ぶんまるっとSD化するときもあった。

 そんな懐かしくて愛されるSDキャラが描かれた、80年代のジャンプ漫画3選を紹介していこう。

■太尊と島袋の意地の張り合いが面白かった『ろくでなしぶるーちゅ』

 森田まさのり氏の名作『ろくでなしBLUES』は、喧嘩など硬派なイメージもあるが、どちらかというとギャグ漫画の一面も見られた。その代表的といえるのがSD化したキャラたちが織りなす、番外編の『ろくでなしぶるーちゅ』だ。

 帝拳高校の面々はもちろん、ライバルの島袋大がたびたび登場して笑わせてくれる。とにかく主人公・前田太尊と張り合い、しっかりとオチまでつけてくれるのが楽しかった。太尊と島袋はお互いに不良ながらいいヤツなので、優しさと思いやりでも張り合ってしまうのだ。

 そういえば、お婆さんをおんぶしてどちらが重いか競っていたな。しかもその後は女性を体重計に乗せようとして二人して殴られていたような……。まあ、なんにせよ島袋も面白いキャラだった。

 そしてSD化でさらに楽しませてくれるのが、裏の番長・中田小兵二だ。竹刀を持った太尊が他校との喧嘩で殴り込みかもしれないと周囲が興味&心配でゾロゾロと後をつけてきたら、実は木にかかったブラジャーを取ろうとしていた……なんてエピソードもあった。

 小兵二は普段から憎めない(!?)キャラなので、SD化された番外編ではとくに個性が際立っていたぞ。

■愛された2頭身姿…SDといえばこの5人組!『ハイスクール!奇面組』

 80年代を代表するギャグ漫画といえば、新沢基栄氏による『ハイスクール!奇面組』(3年奇面組)だ。主人公の一堂零率いる「奇面組」は、とにかくギャグシーンのときにSD化するものだった。なぜかキャッキャッしながら楽しそうにコマを縦横無尽に走り回っていたな……。う〜ん、本当に懐かしい。

 一堂零もさることながら、奇面組メンバーは全員が変身するから面白い。一見ギャグとは無縁そうな大間仁までもがシュッと2頭身になってくれる。

 ちなみに筆者の大好きだったのは、やはり冷越豪だ。豪は筆者と同じくプロレス好きであり、なんといっても足の裏に毛が生えていて、水の上を走ることができるのだ。いやはや、もはや変態である……。

 中学時代の『3年奇面組』よりも『ハイスクール!奇面組』のほうがSD化は多かったような気がする。……そういえば、当時アシスタントを担当していた佐藤正氏がのちに手掛けた『燃える!お兄さん』もSD化していたな。

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