『ポケットモンスター金・銀』レッドや『スターオーシャンシリーズ』にも…味方から“隠しボス”となり再登場した名作のヒーローたちの画像
『ポケットモンスター赤』(編集部私物)

 前作の主人公や味方が登場し共闘してくれる……という展開は、非常に熱いものがある。しかし、ときには“強敵”という意外な立場で再登場をはたすパターンも……。今回は、新たな世代を阻む壁として立ちはだかったゲームキャラクターについて紹介していこう。

■山奥にて主人公を待つ寡黙な初代王者…『ポケットモンスター金・銀』レッド

 1996年に発売されたゲームボーイソフト『ポケットモンスター』は、いまもなお新作が展開され続けている大人気シリーズだが、記念すべき第一作『赤・緑』の主人公を務めたのが、プレイヤーの分身としてポケモンとともに旅に出る少年・レッドだ。この“レッド”という名は主人公のデフォルト名なのだが、以降の作品ではこの名義が使われている。

 彼について印象深いのが、『赤・緑』の続編となる『金・銀』での登場だ。前作の3年後を舞台とした本作では「ロケット団を壊滅させたトレーナー」として半ば伝説的に語られているが、プレイヤーはジムを制覇したあと、レッドとシロガネやまの奥地で戦うことができるのである。

 無言のまま勝負を仕掛けてくるレッドだが、彼の手持ちのポケモンはどれもレベル70以上と圧倒的で、初手で繰り出してくるピカチュウにいたってはレベル81と、前作主人公の貫録を見せつけてれる。

 順当にプレイを進めていると、この時点でこちらのレベルは60前後である場合が多く、絶望的なまでの高レベルポケモンと、隙のないタイプ構成でこちらを大いに苦しめてくれる。

 以降のシリーズにもたびたび登場するレッドだが、一貫して“無口”という個性付けをされており、喋るシーンはいっさい存在しない。主人公という個性をうまく利用し、“王者”としての圧倒的実力を振るい続ける面白いポジションの主人公キャラだ。

■実力はまさに“修羅”!!『DIGITAL DEVIL SAGA アバタール・チューナー』人修羅

 PS2で発売されたRPG『真・女神転生Ⅲ-NOCTURNE』での主人公は、東京受胎に巻き込まれ、マガタマによって魔人に変えられた高校生の青年で名前を自由に設定することができる。周囲からは“人修羅”の異名を与えられ、魔人としての力と“仲魔”らとの協力を経て、数々の強敵と戦った。

 そんな彼が再登場するのは、PS2で登場した派生作品『DIGITAL DEVIL SAGA アバタール・チューナー』だ。本作は今までのシリーズとは異なり、登場人物自身が悪魔に変身したり、声優によるフルボイスムービーを起用するなど、さまざまな変化が見られた意欲作である。

 そんな本作にて、人修羅は“隠しボス”として再登場を果たす。本作が『女神転生』シリーズの派生作品ということから、かつての姿、そしてかつての“仲魔”らを引き連れて、変わらぬ姿で主人公らに挑んでくるのだ。

 その実力は“凶悪”の一言……。ラスボスを凌駕する高HPと、全ステータスがカンストしているという壊れっぷり。単体、全体に状態異常まで付与する強烈な攻撃と、倒しても永遠に“仲魔”を呼び続けるという仕様。

 また、防御においても隙がなく、高い耐性能力を持つうえ、なんとHPが半分になると「一度だけ全回復する」という仕様でこちらの心を折ってくる。

 一瞬でも気を抜けば即全滅するその高すぎた実力から、“RPG史上最強の隠しボス”とプレイヤーに呼ばれるほど。別作品においても、文字通り“修羅”の如き力を見せつけてくれる、なんとも恐ろしいキャラクターだ。

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