アッテムトにレブレサックに「絶望の町」も…歴代『ドラクエ』の陰惨ストーリーの舞台になったあまりにも“悲しい街”3選の画像
ファミコン『ドラゴンクエスト4 導かれし者たち』(編集部撮影)
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 ゲーム『ドラゴンクエスト』シリーズの魅力の一つに、世界中を冒険できる楽しみがある。洞窟を抜け、船で海を渡り、空飛ぶじゅうたんや気球で山を越え、それまで行けなかった新しい街につくたび、どんな出会いが待ち受けていて、どんなストーリーが展開するのかワクワクしてしまう。

 しかしそんな気持ちとは裏腹に、中には入った第一歩から哀愁漂う不吉なBGMが流れ、どんよりと荒廃したグラフィックで描かれる街もある。なにかしらの問題を抱えているのは一目瞭然で、主人公たちの到着を待っているのだ。

 そこで、今回は暗く悲しいストーリーの舞台となっている街と、その街が主人公たちが到着後、どのように変わったのかについて振り返りたい。

■毒ガスとモンスターに襲われた炭鉱の町「アッテムト」

 まずは『ドラクエ4』の第4章と第5章で訪れる炭鉱の町・アッテムト。ワールドマップから街へと画面が切り替わった瞬間に、あらわになる悲惨な現状は『ドラクエ4』屈指のショッキングな場面ではないだろうか。

 アッテムト鉱山から放出される毒ガスの影響により、街の中には毒沼があり、白骨死体があちこちに放置されている。そして街には、戦闘で全滅したときに使用されるBGM「エレジー」が流れている。とにかく街全体がどんよりとしており、生きている住人たちも毒の影響か疲労困憊。設備も宿屋と教会、墓場しかない。また住人たちや夜に訪れた際の人魂のセリフなど、ひたすら陰鬱な空気が漂っている。

 多くのプレイヤーの記憶に残っているのは、白骨化した死体がもっている「おとうさん はやくかえってきてね。おとうとのピピンもさみしがってるわ。こんど ふたりで あいにいきます…」という手紙だろう。

 主人公たちが訪れてもこの状況を変える術はなく……第5章では状況は悪化し、ほとんど街は滅びた状態になってしまう悲しい街だ。

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