■平和な学園生活の裏に隠された真実とは……『がっこうぐらし!』
原作・海法紀光氏、作画・千葉サドル氏による『がっこうぐらし!』は、『まんがタイムきららフォワード』(芳文社)で2019年まで連載された作品である。原作コミックスは全12巻で、2015年にはテレビアニメが放送、2019年には実写映画も公開された。
本作の序盤で描かれるのは、巡ヶ丘学院高校の“学園生活部”に所属するゆきとくるみ、りーさん、そして顧問のめぐねえが繰り広げるドタバタな日常。学園生活部の面々はその名の通り、学校で寝泊まりするという一風変わった活動をしていた。
仲良くカンパンを食べたり、屋上で野菜を育てたり、生徒会室を勝手に寝床にしたり……。彼女たちは楽しく日常を過ごし、お互いをとても大切に想っていた。
天真爛漫で愛されキャラのゆき、サバサバしていて気が強いくるみ、おしとやかで頼りになるりーさん、優しいけどちょっと影が薄いめぐねえと、それぞれ個性豊かな登場人物が魅力的だ。彼女たちのやり取りを見ているだけで癒され、学校で寝泊まりするという非日常な日常をうらやましく感じてしまうかもしれない。
と、ここまで説明するとほんわかした学園モノにしか思えない本作だが、実はその裏には衝撃の事実が隠されている。このネタばらしをしてしまうと、せっかくのギャップが台無しになるので、ここで真相に触れることはしない。ぜひ作品を実際に読んで、その目でたしかめることをオススメする。