■ヒロインなのに目立った活躍はナシ?『暗殺教室』茅野カエデ

 松井優征氏の『暗殺教室』は『週刊少年ジャンプ』(集英社)にて2012年から16年まで連載されていた漫画。本編がアニメや実写映画になったほか、スピンオフ作品『殺せんせーQ!』のシリーズ化、アニメ化など、さまざまなメディア展開を果たした人気作品である。

 本作のヒロイン的な位置にいる茅野カエデは、“殺せんせー”というニックネームの生みの親でもある女の子。ツーサイドアップの髪型が特徴のかわいらしい少女で、主人公的な立場にある男子生徒・潮田渚と仲が良い。

 ただし勉強面でも暗殺面でもとくに目立ったところがなく、他のクラスメイトの中に埋もれてしまっている。貧乳を気にしており、巨乳を憎んでいるという点がもっともキャラ立ちしている部分といっても過言ではないほどだ。

 しかも本作の中では、顔立ちがかわいくて中性的な雰囲気の渚が(ネタ的な意味も含めて)“ヒロイン”扱いされることも少なくない。そのせいでカエデは、終始ヒロインと呼べるかどうかも微妙な立ち位置に置かれることになってしまった。

 ただし彼女は物語終盤でヒロインとしての本領を発揮。ただの影の薄い子と思って見くびっていると、そのギャップにひっくり返ることになるだろう。彼女がどう変身するかは、ぜひ本編を見て確かめてほしい。

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