『コブラ』『キン肉マン』『暗殺教室』彼らの隠された素顔とは?「本当はイケメン」なキャラたちが“あえて顔を変えた”驚愕理由の画像
画像は「コブラ」連載40周年記念の2019年に刊行された寺沢武一画集『ARTWORKS OF COBRA』より(玄光社)

 漫画やアニメには顔が良いキャラが多い。正統派な二枚目、クールで陰のあるイケメン、女性と見間違えるほどの美形、お調子者なハンサムなどさまざまだ。もちろん、読者によって好みやタイプが違うものの、多くの場合は作中内で言及されている。たとえば、『ハイキュー!!』の天才セッター・影山飛雄は宮治とともに周囲から「イケメン枠」と呼ばれ、『ベルセルク』のグリフィスは剣技や知略以外にその美貌を武器に鷹の団の地位を押し上げた。

 また『シティーハンター』の冴羽獠は女性の前では三枚目キャラ全開なのに、愛銃コルト・パイソンを構える姿はゾッとするほどの色男に変身する。『銀魂』の銀ちゃんはギャグ回とシリアス回の差が大きく、イザというときは頼りになるカッコよさを見せる。

 一方、美形でありながらあえて顔を隠してしまったキャラもいる。『HUNTER×HUNTER』のヒソカはメイクを落とした素顔はかなりの美形。『パタリロ!』に登場する「タマネギ部隊」もおそろいの玉ネギ頭とメイクで隠していても、実は超美形ぞろいのマリネラ王国精鋭部隊だ。

 そこで今回は、『週刊少年ジャンプ』の作品で、素顔が美形なのにわざわざ隠したり変えたりしていた「本当はイケメンなキャラ」を紹介する。

※以下には、コミック『キン肉マン』『コブラ』『暗殺教室』の一部内容が含まれています。ストーリーを解説するのが本記事の主目的ではありませんが、漫画およびアニメをまだご覧になっていない方はご注意ください。

■ドブ川も浄化した聖なる光「フェイス・フラッシュ」

 最初に紹介するのは、1979~1987年に『週刊少年ジャンプ』に掲載され、現在は『週刊プレイボーイ』で連載が続く、漫画家ユニット・ゆでたまごによるプロレス格闘漫画『キン肉マン』。

 同作の主人公「キン肉マン」ことキン肉スグルは、宇宙一のヒーローを排出してきたキン肉星の王子である。ところが幼少時、家族で地球旅行に来た際、宇宙船に紛れ込んだブタと間違えられてしまい外へと放り出されてしまう。地球へと漂着したキン肉マンだったが、その後は苦労しながらもたくましく生きていく。

 そんなキン肉マンは筋骨隆々な体型であるが、何をやってもドジで失敗するため「ダメ超人」のレッテルを貼られていた。さらに、ブタ鼻とタラコ唇というインパクトある容姿のため、周囲からは「ブサイク」とも呼ばれていたのだ。ところが、額に「肉」と書かれたキン肉マンの顔は、実は本当の顔ではなく「マスク」なのである。

 キン肉族には生まれてすぐに「マスク」をかぶり、生涯他人に素顔を見せてはいけないという厳しい掟があった。息子のため大王がマスク屋に買いに行くものの、法律が変わってしまい自由に選べず今の顔(マスク)となってしまったのだ。さらに、歴代王族は総じて端正な顔立ちの美形であるらしいのだが、掟によりその素顔を見られた者は自害をしなければならなかった。

 だが、キン肉マンはその素顔でさまざまな奇跡を起こす。マスクから少しのぞいた素顔から強烈な光「フェイス・フラッシュ」が放たれ、それを浴びると腐ったドブ川が清く澄み、ケガをしたビビンバの顔が元に戻り、死んだ超人が生き返ったりもしているのだ。

 それほどの威力を持つキン肉マンの素顔だが、前述した強烈な光により明確な容姿は分からない。しかし、単行本36巻表紙では、マスクとは似ても似つかないハンサム(?)な顔の片鱗を確かめることができている。

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