1995年にスーパーファミコン用として第1作『テイルズ オブ ファンタジア』が発売されて以降、据置機最新作『テイルズ オブ アライズ』やスマホ用アプリ『テイルズ オブ ザ レイズ』まで人気を集めるRPG『テイルズオブ』シリーズ。5月14・15日には千葉県・ZOZOマリンスタジアムでバンダイナムコエンターテインメントによるライブイベント「バンナムフェス2nd」が開催。歴代シリーズから人気の楽曲が演奏され会場を大いに盛り上げた。
ドラマティックなBGMにアクション性の高いシステム、そして感動的な物語やエピソードこそ同シリーズの醍醐味で、特に敵キャラクターは千差万別。自らの正義を貫く者や快楽殺人者など、個性豊かなキャラクターが多く登場してきた。
そこで今回は、特に個性的だったキャラクター3人をピックアップ。25年以上にわたってゲームファンに愛された同シリーズから、名物敵キャラの名シーンを振り返りたい。
■ゾンビとして強制復活!そのセリフは「コロシテクレ」
まず紹介したいのは『テイルズオブ』シリーズ全体でも人気が高いキャラである『テイルズ オブ デスティニー』のリオン・マグナス。リオンは中盤でパーティを離脱するが、ラスボス直前にゾンビとなって復活して主人公スタンの前に立ちはだかる。ストーリーの後味の悪さと悲しさでプレイヤーに多くの爪痕を残したキャラだった。
「そんなエピソードあったっけ?」と思った方もいると思うが、ここで紹介するのは1997年のPS版『テイルズオブデスティニー』のリオン。のちのリメイク版では、このエピソードがまるごとカットされている。
リオンは、お目つけ役として主人公スタンに同行する。実力が高く名の知れた剣士だったが、憧れの人を人質に取られたり、父親から捨て駒にされたりと不幸な運命をたどり、最終的には主人公スタンと心を交わしたところで崩れる洞窟に巻き込まれて死亡した。
……と思われていたのだが、ラスボス前でゾンビとして強制復活。そのときのセリフは「コロシテクレ。ボクヲ…ハヤク…」というもので、リオンファンにはあまりにもつらい内容だったに違いない。ラスボスにもてあそばれた形になり、『テイルズオブ』シリーズでもトップクラスに悲しいシーンといえるだろう。ただ、かなりキツいエピソードであるがゆえ、『テイルズ オブ デスティニー』を名作たらしめるエピソードとも言われている。