■命の危険と隣り合わせのクラピカの鎖

 一族を滅亡に追い込んだ幻影旅団への復讐を試みるクラピカは、鎖を使った念能力を使用。そのうちの一つ「束縛する中指の鎖(チェーンジェイル)」は、鎖で捕まえた相手を強制的に念能力を使えない「絶」の状態にするという相当強力な能力だ。

 念能力を覚えたてのクラピカが、これほどの能力を使用できる裏には、リスクの高い“制約と誓約”の存在がある。それは、幻影旅団のメンバー以外に使用すると「命を失う」というもの。

 万が一、旅団員だと思って縛り上げた相手が別の人物だったときのことを考えると、かなり慎重に使う必要がありそう。それに幻影旅団にしか使えない点も、ハンターにとっては枷になるかもしれない。

 そして、さらにクラピカは「エンペラータイム」という能力も使用可能。これは、クルタ族の特異体質である“緋色の眼”の状態中、すべての系統の能力を最大限引き出せるという能力。

 これを使用中は、折れた骨を一瞬で治したり、放出した鎖の刃を心臓に突き刺して掟を遵守させるなど、具現化系のクラピカには本来難しい強力な念能力を扱うことができる。

 しかし、この「エンペラータイム」の能力には、1秒の使用につき1時間の寿命が縮むという非常に大きなリスクが存在。自らの命すら天秤にかけて能力を行使するあたりに、クラピカの覚悟の強さが現れている気がする。

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