■ポックル×ポンズ

 ゴンも受験した第287期のハンター試験でたまたま一緒だったポックルとポンズ。この2人には「背が低い」「縦長の帽子をかぶっている」「長い髪」といった共通点があるものの、その後に描かれていた2人の接点は、一緒にキメラアントの調査を行っていたシーンのみ。そこから特別な関係性までは読み取れなかった。

 しかし1999年からフジテレビ系で放送開始となったアニメと、2011年から日本テレビ系で放送されたアニメの中には、2人の仲の良さがうかがえるシーンが追加されている。

 99年から放送されたフジテレビ版のアニメには、ハンター試験の3次試験と4次試験の間に追加された「軍艦島編」というアニメオリジナル展開が存在。その中でポックルとポンズはペアを組んで活躍する場面がある。

 船のタービンエンジンを修理するため、2人は通気口を通って船内を移動。エンジンを修理し、いよいよ起動……というときに、エンジンレバーに手をかけたポックルが硬直する。

「この手に24人の命がかかっていると思うと、俺は……」と失敗を恐れて弱音を吐いたポックル。するとポンズは静かにレバーを握るポックルの手に自らの手を重ね、彼を見つめて優しくほほ笑む。そしてそのまま2人でエンジンを始動させていた。

 また、日テレ版のアニメには、キメラアント編で馬を二人乗りするオリジナルシーンも。幻獣ハンターとしての目標を語るポックルの話を聞きながら、なんとなくうれしそうなポンズがポックルの背に顔を寄せるシーンや、転んで虫に襲われそうになったポンズをかっこよくポックルが助けるシーンなどが追加されていた。

 最終的にキメラアント編では悲しい結末を迎えることになるポックルとポンズ。その凄惨な死の描写が忘れられない人も多いのではないだろうか……。


北斗の拳』に出てくるレイアという女性は、「人が最後に安らげる場所 それが愛なのよ」と言っていたが、キメラアントの王・メルエムは最期に安らぎの場所を見つけ、初めて感謝の言葉を伝えた。スクワラは愛する人を守ろうと懸命に取り乱した。ポックルはそんなことを思う暇もなく、脳みそをかき回された(漫画だとそもそも恋愛的な描写はなかったが……)。

 今回紹介した3組は、ほぼ全員が死という結末を迎えているのも印象深い。漫画では死に至るまでに愛に殉じるような描写がありがちだが、『HUNTER×HUNTER』の場合、拍子抜けするほどあっさりと物語から退場させられることが多いのも特徴と言えるのかもしれない。

  1. 1
  2. 2
  3. 3