2018年11月を最後に、休載が続いている『HUNTER×HUNTER(ハンター×ハンター)』(集英社)。時々Twitterのトレンドに「連載再開」のワードが浮上するたびに同作も話題に挙がるが、それだけ復活を心待ちにしている人が多いということだろう。
休載期間が4年目に近づいても、なお高い注目度を誇る『HUNTER×HUNTER』は、冨樫義博氏による冒険漫画。さまざまな勢力が入り乱れる複雑な人間模様が描かれ、奥深いストーリーを構築している。
その一方でキャラ同士の親愛、尊敬、恋慕などの心理描写については、あまり多くを描かず、コミカルなシーンでさらっと触れたり、ほんのりと匂わせる程度だったりするのも冨樫作品の特徴。じっくり読むと「この2人、ひょっとして……」と思わせる組み合わせや、「恋人いたんだな……」と気づかされるケースも存在する。
そこで今回は恋愛関係にかぎらず、作中でさまざまなカタチの情が感じられた3組のキャラクターをご紹介しよう。
※下記内容には『ハンター×ハンター』のネタバレが含まれています。コミック未読の方はご注意ください。
■スクワラ×エリザ
スクワラは、クラピカが加入していたマフィア集団「ノストラード・ファミリー」の構成員の一人。犬の面倒を見る代わりに、その見返りとして番犬やスパイ行為をしてもらうという念能力を持っている。多頭飼いの愛犬家だ。
彼の恋人であるエリザは、ノストラード・ファミリーのボスの娘・ネオンの侍女。危険な任務、そして体力的にも限界を感じ始めていたスクワラは、仕事を辞めたがっているエリザと犬たちを養うために転職を考えていた。
そんなスクワラが「今日で(仕事は)最後だ!」と決意した日、敵対する幻影旅団のメンバーに取り囲まれてしまう。旅団から尋問を受けたスクワラは、死は免れられないと悟りながらも組織の秘密を守ろうとした。
しかし、旅団のパクノダに「あなた大切な人いる?」と聞かれたスクワラは記憶を読まれ、恋人の名前や、美人であることまで言い当てられると、途端に目を血走らせて激昂。「てめぇら もしもエリザに指一本」と言った瞬間にノブナガが抜刀し、首をはねられながらもスクワラは「ふれてみやがれ」と叫び続け、最期の瞬間まで最愛の女性のことを想いながら死んでいった。