■三国志なのにシミュレーションゲームじゃない!?
続いて紹介したいのは1989年にカプコンから発売されたファミコンソフト『天地を喰らう』です。原作は本宮ひろ志氏が『週刊少年ジャンプ』(集英社)で連載していた、三国志をモチーフにした同名漫画。
当時、三国志のゲームといえば、光栄の『三國志』やナムコの『三国志 中原の覇者』などの歴史シミュレーションゲームが定番だったので、カプコンの『天地を喰らう』を見たときは驚きました。
ファミコンの『天地を喰らう』は、なんと『ドラクエ』タイプのRPG。でもフィールドマップは『ドラクエ』の倍ほどの移動速度。そして「そうこうげき」というオートバトル機能もあり、プレイ感覚は本当に快適。
その戦闘も個性的で、武将の保有する「兵数=HP」になっています。面白いのがHP(=兵数)が高いほど攻撃力が高く、HPが減ると攻撃力も下がっていくという、生きていれば一定の力を発揮する従来のRPGのキャラとは違う面白いシステムでした。
原作の漫画は物語の途中で終わってしまいましたが、ゲームのストーリーでは魏の司馬懿討伐まで網羅。三国志のおいしいところがしっかり詰まっており、ある意味「原作を超えたかも?」と思うほどの素晴らしいデキでした。