■個性豊かなステージに攻略ルート作成も大変
ビッグモード以外も非常に個性豊か。俯瞰視点の平面モードでは平安京などを模したステージで、妖怪や十二単を着た女性などと戦いつつ次のステージにつながる鳥居を目指します。
横画面のモードでは、小さな景清がしめ縄がついた要石から逃げたり乗ったりしつつ進行。餓鬼や龍などの妖怪と戦って鳥居を目指すだけでなく、仏様がアイテムをばらまくボーナスステージや、開発者がダジャレを言う謎のステージ、さらには巨大な頼朝が笏(しゃく)で攻撃を仕掛けてくるステージなど、バリエーションに富んでいました。
国ごとにステージのモードが異なり、どの鳥居がどの国へとつながっているのかなどの情報は皆無で、ゲーセンのリリース直後はまさに手探り状態。しかも鎌倉に至るルートは複数あり「どのルートがクリアしやすいか?」など、他の人のプレイも参考にしながらみんなでメモを取り、攻略ルートを考えていたことを思い出します。
■和風プログレのBGMとかっこいいボイス!
『源平討魔伝』がすごいのは当時最先端の美麗グラフィックだけでなく、サウンド面でも突出していました。当時、コナミの『沙羅曼蛇』のように音声が流れるアーケードゲームはありましたが、『源平討魔伝』は比にならないくらい“しゃべりまくり”。「バ~カ~め~!」「殺してしんぜよう!」「必殺旋風剣、イヤァァァア」など、いまだに忘れられないセリフがたくさんあります。
現在もサウンドコンポーザーとして活躍されている中潟憲雄氏が手がけた、プログレッシブロックと和風テイストが融合したサウンドのカッコよさは抜群。中でも「義経のテーマ」が個人的には最高の一曲だと思っています。