■わずか4ページの登場で有名になった「サイコロステーキ先輩」
最後は「かませ犬」的なキャラクターでありながら、鬼滅ファンに長く愛される、通称「サイコロステーキ先輩」。彼の公式名称は公式ファンブックによれば「累に刻まれた剣士」だ。
彼は、その名の通り、那田蜘蛛山で下弦の鬼・累に遭遇し、炭治郎に大口を叩いたあげく「ガキの鬼なら俺でも殺れるぜ」と累に向かっていき、鋼糸により一瞬で身体をバラバラにされて絶命した。
原作コミックスではわずか4ページの登場で、鬼殺隊にあるまじき油断した態度からファンをザワつかせた、ある意味でかなりインパクトの強いサイコロステーキ先輩。鬼殺隊員であることから、おそらく他の隊士と同様、親しい人を鬼に殺された過去を持っているのか、はたまたその出世欲の強さからなにか金銭的なやむにやまれぬ事情があるのか、そもそも彼もあの厳しい最終選別を合格したはずなのだが……など、彼の背景を推察するとあまりに多くの疑問が浮上する。
しかし『鬼滅の刃』に登場するキャラクターたちが、炭治郎をはじめとしてかなり他人に対して優しい人たちばかりなので、意外と現実の生活では彼のような独善的な人が大多数なのではないだろうか。彼が今も鬼滅ファンに愛されるのは、そういった共感性の高さや人間くささによるものなのかもしれない。彼のバックボーンが気になるところだ。
もしかすると、このような光を浴びないモブキャラクターの中から、炭治郎のようになにか別の物語で主人公に昇格し、過去や内面がじっくり描かれるストーリーが展開されるということもあるかもしれない。『鬼滅の刃』のスピンオフ作品もどんどん読んでみたいものだ。
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