■炭治郎に救われた結核の青年のその後は
続いては「無限列車編」に登場し、魘夢の指示にしたがって炭治郎の無意識領域に入った「結核の青年」。
彼は、当時不治の病とされていた結核を患い、これまで日々に絶望して過ごしていたようだ。そういった心の弱さにつけいられてか、魘夢に幸せな夢を見せてもらうために、彼の手駒として炭治郎の精神の核を破壊しようとしていた。
しかし炭治郎の無意識領域の美しさとあたたかさに触れ、害意を喪失。眠りから目覚めた炭治郎を応援し、涙を流しながら笑顔で送り出すという、泣けるキャラクター像を視聴者に印象づけた。登場シーンはわずかだったが、彼もまた炭治郎に救われたひとりだった。
原作コミックスでは、炭治郎の心にいた「光る小人」をひとり連れて帰ったこの少年。今後も自身の病状が変わるわけではないだろうが、どうか彼が日々を穏やかに過ごしてくれることを願う。個人的には、彼のように鬼殺隊に心を救われた人たちが、鬼殺隊の生きざまを語り継いでいってくれればいいな、と思う。