■2000円そこそこで味わえるとんでもない衝撃
これだけ聞くとカードゲームなのか~と思うかもしれません。「カードゲーム苦手なんだよなあ」という人もいらっしゃるでしょう。本作の公式の宣伝でもカードゲームだとうたっているので、そもそもカードゲームが苦手な人は本作に興味を持てないかもしれません。しかし、それでも謎解きや考察モノが好きな人であれば、たとえカードゲームが苦手でも大丈夫。
実は、ルールにさえ慣れてしまえばカードゲームの難易度はそこまで高くありません。負けてしまったときのペナルティも特にありません。
なぞの部屋で目を覚まして、なぞの男に写真を撮られてカードにされるだけです。
これを繰り返してこのボードゲームをクリアした先で、プレイヤーはあるものを手にします。それがいったい何なのか、そしてこのなぞの男は何者なのか。そもそもこのゲームはなぜコンティニューから始まったのか。
いろんな謎が錯綜し、重なり合ったときにあなたはきっと「こんなゲーム体験初めてだ」と思うことでしょう。私は、ゲームに関する記事を書いているので、この「体験」というものを重要視しているのですが、普通にゲームをプレイしている人からしたら、ぶっちゃけ体験なんかどうでもよくて、面白ければいいですよね。
しかし、そんな人でも絶対に「なんだこの体験は……!?」となること間違いなしです。そして、その面白さにも驚愕することでしょう。
私は、この体験を2000円そこらで楽しめる本作ほどコスパの良い娯楽を知りません。2021年で間違いなく一番衝撃を受けた作品でした。
ネタバレ厳禁なので以上で説明を終えますが、最後に一つだけ。実は序盤のカードゲームは「導入」でありますが、「本編」ですらありませんよ。
気になる人はぜひプレイしてみてください。
■あなたの2021年ナンバー1ゲームは?
ということで、私的2021年最強のインディーゲーム『Inscryption』の紹介でした。長々とルール説明をしてしまったので、あまりピンと来ていないかもしれませんが、とにかくこの謎めいた世界でカードゲームしてみたいと思っていただけたら嬉しいです。
みなさんの2021年最高のゲームはなんでしょうか? 本家「ゲームオブザイヤー」は2人専用ゲーム『It Takes Two』が受賞しましたね。この年末年始に積みゲーを消化しながら、来年も面白いゲームがたくさん出てくれることを祈りましょう。あ~あ、『It Takes Two』一緒にやってくれる友達いないかな。