プレステにゲームキューブ…「起動画面が忘れられない」ゲームハード3選! 中にはちょっとしたトラウマ要素も?の画像
『プレイステーション クラシック』(ソニー・インタラクティブエンタテインメント)商品画像より引用
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 ゲームを遊ぶ人なら誰もが、ゲーム機の「起動時の画面」を見ているはず。プレイヤーを待たせない配慮なのか、そのほとんどは短くシンプル。しかし、同じメーカーが作ったゲーム機でも代替わりするたびに起動画面のデザインや演出が変化し、そのハードが積み重ねてきた歴史を感じさせてくれる。

 本記事では、そんなゲーム機の起動画面の中で、とくに筆者の心に残っている印象的なハードを3つピックアップして紹介したい。

■当時、不気味に感じた起動画面

 全世界で1億台以上を売り上げたゲーム機「初代プレイステーション」。起動すると、独特の重低音が響き渡るとともに、白地に「ソニー・コンピュータエンタテインメント」の文字とロゴが表示される。

 その後、背景が黒になったかと思うと、高めの音とともにプレイステーションのロゴに切り替わる。画面が暗転し少しして、読み込まれたゲームに移行するという流れだ。

 今見ると、荘厳な雰囲気すら漂う「プレイステーション」の起動画面だが、小学生の頃に初めて見たときは、少し怖かった。あの耳に残る重低音と、画面が切り替わるまでの妙な“間”が不気味に感じられたのだ。

 当時はCD-ROMの読み込み時間のことなど知る由もなく、私は早く遊びたい一心だった。それなのに、あのゆったりとした起動音が鳴り響く画面に違和感を覚えたのかもしれない。

 あの頃、ゲームといえば、サクッと遊べて盛り上がるものだと考えていた。『メタルギアソリッド』や『ファイナルファンタジーVII』など、重厚なストーリー性を持つゲームの存在をほとんど知らなかった時期でもある。

「プレイステーション」のロゴが消えてからゲーム画面に移行するまでの“間”も、不気味さをプラスしていた気がする。ほんの数秒間なのだが、何も映らない真っ暗なテレビ画面と向き合うことに、言葉では言い表せない“不安”を覚えたのだ。

 ゲームタイトルによってはオープニング映像が爆音で流れることもあるので、いつ来るのかとドキドキもした。今であれば、そうした“間”は演出として重要なものだと理解できるが、小学生の自分にはそんなことを考える余裕はなかった。

 ソニーの公式サイト(海外版)には、初代プレイステーションの起動音を制作した藤澤孝史氏のインタビュー記事が英語で掲載されている。文中では、あの起動音にも言及しており、電源を入れた際にユーザーを怖がらせず、かつゲームが始まるワクワク感を演出するために、音楽を静かに流すことを藤澤氏は意識していたようだ。つまり私は、生みの親の想定とは真逆の反応をしていたのだった……。

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